0271話『小さい提督と山城』
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るならできたものよね。
そんな事をしているとそれを見ていた時雨達が、
「ふふ。山城、なんかお姉ちゃんみたいだね」
「そうだね。僕も今の山城の表情は楽しそうに感じれたからね」
「そうね〜。司令さんに向ける視線とはまた違うものだったわね〜」
「え? 山城さんが司令に向ける視線……? 山雲、それってどんなの?」
「朝雲、あなた気づいていなかったの……?」
なんか外野で私にとってそんな恥ずかしい会話をしているけど今は無視しておこう。後で覚えていなさい。
とにかく、
「それじゃそろそろ戻りますか……?」
「うん。お姉ちゃん達とはまた会えるって分かってるから寂しくないよ。だから……」
小さい提督は懐から一つの薬を取り出した。
「山城お姉ちゃん、それに時雨お姉ちゃん達も今日はありがとう。また会えるといいね」
そんな、少しだけ儚い笑みを浮かべた小さい提督は薬を飲むと次の瞬間にはその場で倒れそうになって、私がとっさに支えてあげた。
《山城さん。服が破れてしまいますのですぐに戻る前に着替えさせてください》
「わかったわ」
それでなんとか元に戻る前に提督のいつもの服装を着させたんだけど、
「でも、よくこれでぴっしりとはまるものね。今はダブダブよ?」
「いいじゃないか山城。こういうご都合主義もたまには容認しないと」
「まぁ、そうね」
時雨とそんな会話をしていると小さい提督の身体が光りだして次の瞬間にはもとの提督へと戻っていた。
まだ眠りについている事から部屋で寝かせた方がいいだろう。
「それじゃみんな、先に帰っていて。提督は私が部屋に送っておくから」
「わかったよ」
それで他のみんなとは別れて部屋へと向かっている途中で、
《山城さん、ありがとうございます》
「いきなりなに……?」
《いえ、山城さんがいなかったらこんなにスムーズにはいかなかったと思うので》
「まぁ、そうね。私も提督に惚れてしまったツケみたいなものだから気にしなくてもいいわ。それより、またいつか会えるといいわね……」
《そうですね……》
榛名と小さい提督とは次はいつ会えるかという話でその日は終わっていくのであった。
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