第七章 C.D.の計略
鏡面の自分
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』
こいつは何を言っているんだ?
いや、まて・・・・
「そうか。俺がこっちの世界で消えそうってことは、お前はお前でそっちにいると消えんのか」
『ご明察。そこでだ、オレ達が一つになればどちらの世界も自由に行き来できる』
「・・・ってことはつまり?」
『互いに生き延びられる。なに、元々同じ人間だ。問題ないだろ?』
確かにそうだ。
自分は研究がしたい。それは、同じ自分ならあちらもそうだろう。
ならば、答えを出すのに時間はいらない。
「おっけ」
そうして、高円寺健人は一つになった。
鏡面と現実を自由に行き来し、思うがままに研究をしたのだ。
だが、ミラーワールドは危険な世界。
気を抜いてはモンスターに食われるし、何よりライダーバトルに巻き込まれてはかなわない。
よって、彼は自分のライダーデッキを作った。
途中から出てきた強化カードには驚いたが、それも戦いの経過とデータを用いて完成させた。
滅茶苦茶になっていたが、江島研究室には無事な資料もいくつか残っていた。それを参考にもした。だから作れたのだ。
ミラーワールドでのライダーバトルは最高だった。
面白いということではなく、戦いによってミラーワールドは活性化し、モンスターの数も増えた。
それは、彼の研究素体が増えることと同義。
ついには現実世界にまでミラーワールドは浸食し、この研究も完成するか、と思われた。
だが、最終的にそれは叶わなかった。
戦いは終わり、その勝者たる秋山蓮の願いでライダーバトルごとなかったことになった。
ミラーワールドは閉じられ、その中にいた彼は戦いの記憶や能力を失うことなく残された。
そして、数か月後。
ミラーワールドは再び開いた。
激しい戦いがあった。
その戦いの激しさは、またミラーワールドを残すほどの物。
前回のライダーバトル分とを加味すれば、十分に進められる時間は得た。
だが、ミラーワールドの存在だけでは意味がないのだ。
活性化してもらわねばならない。
だから、戦いを挑んだ。
戦いを求めた。
あくまでも、研究のために。
ミラーワールドを活性化させ、自分の研究を推し進めるために。
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「だのに、あれか・・・・お前はあれをわかっていたのか?」
自問する。
ミラーワールド内の自分の研究室。
そこの椅子に座った高円寺は、静かに自分に語り掛ける。
「この研究は人類のためになるものだ」
そう。
何も
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