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とある3年4組の卑怯者
78 後宴(うちあげ)
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していた。
「おーい、藤木ー!!長山ー!!」
 はまじが藤木と長山を呼んだ。ブー太郎に関口と一緒だった。
「浜崎君に富田君、関口君・・・」
「オイラ達、お前に乾杯するブー!」
「え?僕にかい?ありがとう・・・」
 はまじ、ブー太郎、関口は藤木にグラスを差し出した。藤木はやや照れた。3年生の殆どの皆が集まった所で花輪が進行を始めた。
「Hey、everyone、よく来てくれたね。それじゃ球技大会で楽しかったことを食べたり飲んだりしながら語り合ってくれたまえ」
 こうしてパーティーが始まった。

 藤木ははまじやブー太郎、関口、長山にキーパーとしての活躍を祝った後、山根やケン太らにも労られた。
「藤木君はやっぱり最高だったよ!俺の中では藤木君がMVPだよ!」
「ケン太君、でも僕もケン太君から叩き込まれなければヘタクソのままだったし、卑怯だからもしかしたら仮病で休んでたかもしれないしさ・・・」
「でも今の藤木君は卑怯じゃないよ!自分に誇りを持てよ!」
 山根が藤木を励ました。
「うん、ありがとう!」
 その時、彼らの元に本郷と楢崎が現れた。
「やあ、君達、俺達は負けたけど本当に凄い試合だったよ!ありがとう!」
「本郷君・・・」
「藤木、お前のキーパーとしての実力凄かったぜ!俺より上手い気がしたよ!」
 楢崎が藤木を賞賛した。
「いやあ、たまたまだよ。ケン太君から練習させられなかったらここまでは上手くいかなかったよ」
「そんなことないよ!!」
 皆で笑いあった。

 その頃、小杉は、置いてある料理をひたすら食べていた。永沢が嫌みを言う。
「小杉君、君は食べることしかできないんだね」
「何言ってんだ!!打ち上げと言えば食い物じゃねーか!!俺は食うためだけにここに来たんだ!!」
「まったく、君の図々しさには呆れて物も言えないよ・・・」

 さらに大野と杉山がいる場所では冬田が大野に呼び掛けていた。
「大野くうん、お疲れさまあ、凄くかっこよかったわあ」
 冬田が目を光らせながら言った。
「あ、ああ、サンキューな・・・。冬田も良く頑張ってたぜ・・・」
「あらあん、ありがとう〜。大野君に褒められると私もっと嬉しいわあ〜」
 大野は冬田の暑苦しさから逃げたくなった。それを見て杉山は面白がっていた。その時、杉山もある女子から声を掛けられた。
「あ、あの・・・。す、杉山君・・・」
 かよ子が照れながら話しかけた。
「山田・・・」
「お、お疲れ様・・・。杉山君、か、かっこよかったよ・・・」
 かよ子は恥ずかしがりながら言った。
「あ、ああ。お前もよく頑張ってたな」
「え?う、うん・・・。で、でも私なんておっちょこちょいだし、し、試合だってしょっちゅうミスばっかりしてたし・・・」
「何言ってんだ。失敗
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