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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第五十四話 エル・ファシル真の英雄・後編
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だ、なんと言っても捕虜を帰したからな」
「で今度は私を収監するんですか」

「いやな、彼処の所長が一身上の理由で早期退職して、副所長が昇進したんだが、
副所長の椅子が空いてな、残務整理の為の増員を求めてきたのさ、
それでありがたい事に上層部は、
ある程度暇で引き抜いても何ら影響を及ぼさない人物として、
お前さんを副所長にしてしまうわけだ」

「つまりだヤン、ほとぼりが冷めるまで隠れていろってことだ」

「上の連中もあの放送が宣伝だって判ってるのさ、
でも市民感情を無視できないと言う事らしい」

「半年我慢しろ呼び戻すから」

「出発は12月31日だ、準備をしておくんだぞ」

ヤンがバッシングを受ける中、
リンチ少将は悲劇の名将悲運の人として同盟の市民が、
彼こそ『真のエル・ファシルの英雄』と称えはじめたのである。

同盟政府としても、このまま行けば支持率が下がり選挙に負けると、
市民の圧力に負けてリンチ少将を大将に昇進させ欠席状態ながら、
同盟軍最高幕僚会議議員の肩書きと自由惑星同盟勲章が授与された。
またリンチ少将と共に捕虜になった全員に二階級昇進と自由戦士勲章が授与された。

リンチ少将を敵前逃亡者としてヤンを英雄にした、
同盟軍上層部としても市民圧力には耐えきれなくなり、
この件を受け、ヤンを持てあました結果明年1月を持って、

彼をエコニアの捕虜収容所副所長として送り出すことを決定した。
エコニア捕虜収容所は4月の捕虜交換でほぼ停止状態にあり、
完全な閉職として送られたのである。

ヤンは12月31日にハイネセンをヒッソリと旅立ち、
1月10日にタナトス星系エコニア星へ到着した。


帝国暦479年12月28日

■オーディン  グリンメルスハウゼン子爵邸  テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

同盟でヤン・ウェンリーが酷い目に遭っている報道が入ってきた。
爺様とケスラーがそこまでする相手ですかという感じで私を見ている。

「しかし敵は凄い状態だそうですな」
「閣下バッシングが凄く逆にリンチ少将は褒め称えられているそうです」
「市民感情って怖いのね、昨日の英雄が今日はペテン師ね」
「まったくですな」

「しかしネットを利用し叛徒共自身にコピーさせUPさせるとは驚きですな」
まあヒントは尖閣諸島沖の漁船追突の映像暴露なんだけどね。
「向こうの民のネット依存度を考えたらそうなると思いました」
「なるほど」

「まあ今回は別にそのヤン中尉とかを虚仮落とすのが本来の事じゃ無かったしね」
「どの様な事ですかな」
「4つほど有るのよね」

「1、叛徒の政府と軍のいい加減な報道を民に思い知らせる、
まあこれは期待してませんけどね」
 
「2
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