第8話
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〜第U分校・軍略会議室〜
「………………」
「こ、これって…………」
「………なるほど………」
「ハッ………予想の斜め上かよ。―――いや斜め下か。」
「クク、中々”捨て駒”の使い方ってものをわかっているじゃねぇか?」
「あら、奇遇ね。レンも同感よ。―――まあ、レンならもっと効率のいい使い方をするけどね♪」
「レン教官が言うと冗談になりませんわよ……―――ではなくて、どうしてお二人ともそんな平気でいられるのですか……?」
「…………―――立案はどちらの組織ですか?ミハイル主任、アランドール少佐?」
リィン達教官陣やミリアムが”特別カリキュラム”の内容が書かれてある計画書を読んで様々な反応を見せている中目を伏せて黙り込んでいたリアンヌ分校長は目を見開いてレクター少佐とミハイル少佐に問いかけた。
「………情報局ですがTMPも協力しています。」
「まあ、はっきり言ってしまえばギリアス・オズボーン宰相閣下の意向を受けてのものですね。」
「で、ですがこの計画書は無茶苦茶すぎます!『帝国西側で、不穏な動きアリ。不審な抗争を行う複数の猟兵団、そして”結社・身喰らう蛇”の残党―――新設されしトールズ第U分校をもって各地で対処に当たるべし』…………!入学したばかりの生徒達を場合によっては”実戦”に投入する―――こんなの完全に”生贄の羊”じゃないですか!?」
ミハイル少佐とレクター少佐の答えを聞いたトワは机を叩いて立ち上がって悲痛そうな表情で計画書のある部分を読んだ後反論した。
「……先輩………」
「まあ、そうだな。」
「内戦では”旧Z組”のアリサさん達を含めたトールズ士官学院―――”本校”の生徒達も”実戦”に投入しましたけど………」
「ま、あの時は”和解条約”の件もあって”実戦”に参加するのは”従軍義務”が発生した人達を除けば、生徒達の自由意志だったから、あの時と比べると状況は全然違うわよ。」
「第一ガキ共の訓練はまだ始めたばかりだ。―――正直、大半の今のガキ共の腕前じゃあ猟兵どころか人形兵器の撃退も厳しいだろうな。」
トワの反論を聞いたリィンが心配そうな表情でトワを見つめている中、ランディは頷き、複雑そうな表情をしたセレーネの言葉に続くようにレンとランドロスはそれぞれ静かな表情で答えた。
「――――だが、これも”第U分校”の設立が認められた条件の一つだ。知っての通り、エレボニア帝国は現在、1年半前に建国された新興の大国”クロスベル帝国”と深刻寸前なレベルでの緊張関係にある。国境付近での小競り合いは絶えず、つい先日もノルド高原で大規模な軍勢が睨みあったばかりだ。」
「ノルドで……!?」
「そ
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