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SAO−銀ノ月−
涙雨
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、母のことだと言うと頭を下げた。

「ごめんなさい。辛いところをお姉ちゃん任せにして」

「えと、ううん、そんなこと……」

「ううん。あたしがお母さんに会いたいってワガママを言ってるんだから、あたしが直接なんとかしなくちゃだったのに。仕事が忙しいのを言い訳にして、逃げてたの」

 確かに事の始まりは、幼い時に生き別れとなった母に、セブンが会いたいと願ったものの拒絶されたことで。レインは母とセブンの折衝役を、上手くいかなかったとはいえ苦痛などと思ったことはなかったが、真剣な様子でセブンの懺悔は続いていく。

「あの子に教わったのに。ぶつかってみないと伝わらないこともあるって。だから――」

 ただし謝罪を終えて頭を上げたセブンの表情に、もはや怯えなどなく何かを覚悟したかのように。同時にどこか懐かしげに、もうどこにもいない『あの子』に教わったことを語る。それを後押しにし、拒絶された母に会いたいと決意を固めて言い放った。

「――あたしが直接、お母さんに会いに行く」



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