復活
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完全に捉えたと思った。だがそれはボールの下を叩いており、ポップフライに終わってしまったのだ。
「剛。俺は決めたぜ」
「何を?」
「この秋、プロの試験を受ける」
衝撃告白。これにはこの場にいた全員が衝撃を受けた。それに気付いているのかいないのか、孔明は話を続ける。
「お前はどうする?剛」
「俺?」
「まだ諦めてないって言ったよな?」
それはその場のノリというもの。本当はとうに野球をすることなど諦めていた。それが偶然この少女たちに出会い、また野球をやることができた。ただ、それだけ。
「お前もプロに来いよ!!剛!!」
「いや・・・それは・・・」
「みんなが待ってる!!俺も光も!!日本中が待ってるんだ!!今この球界に足りないのは他の何でもない、お前なんだ!!」
世界一なら遠ざかっている日本。なぜ勝てないのか理由は様々ある。もし全盛期の自分が入っていれば確かに勝てたかもしれないが、今のこの足では・・・
「穂乃果も見たいです!!剛さん!!」
「私も、今のバッティングを見たら行けると思います」
何も答えられない剛に対して穂乃果とツバサがそう言った。それに続くように、他のメンバーやスタンドの少女たちも声を出した。
「花陽も!!花陽も見たいです!!」
「にこも!!剛さんのキャッチャー姿見たい!!」
「同じ捕手として、是非あなたのプレーをテレビで見たい」
「亜里沙も!!剛さんに受けてもらいたいです!!」
全員が揃って剛を勇気づける言葉を送る。それを聞いた剛は、ようやく沈黙を打ち破った。
「来年だ。それまでにケガを治してお前を倒せるレベルにいってやる」
「あぁ。待ってるよ」
互いに手を出し固い握手を交わす球友。後に日本球界を揺るがすことになる2人の約束が、今ここで交わされた。
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