第四章
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この言葉も出したジョルジュだった。
「それにもね」
「そうですね、本当に」
「彼は歌に生き愛に生きたわ」
「貴女と同じく」
「私も愛に生きた、けれど」
愛、それを見ていた。ジョルジュは形としては見えないが無限の大きさがあるそれを見ながらその知人に述べた。
「私は彼を愛していたけれど」
「あの人は祖国を愛していた」
「愛していたその対象は違っていたわ」
こう寂しい顔で言うジョルジュだった。そのうえでピアノの演奏に合わせて歌った、彼が自分に弾いてくれたその歌を。
歌に生き愛に生き 完
2012・9・27
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