第二章
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ね」
首を傾げさせて言う葵だった。
「片方は権力に媚びていてもう片方は反権力で」
「それでもだね」
「どっちも酷いっていうのは」
「ああ、キムダイも権力に媚びているからね」
「あれっ、キムダイもですか」
「そうだよ、そこもね」
「あの、政府には誹謗中傷の限りですけれど」
葵はまた首を傾げさせつつ岩城に返した。
「キムダイは」
「権力は政府だけじゃないから」
「そうなんですか」
「権力は沢山あるよ」
政府だけでなく、というのだ。
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