第6話 ついに俺もヒーローデビュー?
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るなぁ……」
『ぶつくさ言わない! 早く着鎧しなさい!』
ブレスレットに取り付けられている通信機から、救芽井の叱責が響いて来る。うぅ、耳が痛い……。
それから、どうやら「救済の先駆者」含む「着鎧甲冑」に変身することは「着鎧」って言うらしいな。
ゴロマルさんの頼みと言うから何かと思えば、いつの間にか救芽井家の地下室まで連行されてしまっていた。なんで一軒家にこんなもんがあるんだよ……まさか造ったのか?
『ちなみに、その秘密特訓部屋はわしが造ったのじゃ。どうじゃ、イカしておろう?』
やっぱりか。でも特訓部屋にしちゃ何もなくて、なんだか寂れてるぞ……よっぽど使う機会がなかったんだろうな。
それから、この場に二人の姿はない。リビングにあるコンピュータから、俺の状況をモニターしてるのだそうだ。
『よいか? これからお前さんには鹵獲した「解放の先導者」と一対一で戦ってもらう。先程話したとは思うが、これはお前さん自身のためでもあるのだからな』
「わかってるよ。さっさと始めてくれっ!」
あーもう、なんでこんなことになっちゃったんだか。
……まぁ、これは俺が古我知さんに声を掛けちまったせいなんだし、致し方ないのかもな。
どうやら、公園の一件のせいで俺までもが「技術の解放を望む者達」のターゲットに入れられちまったらしい。
向こうは死人や行方不明者を出して、警察沙汰になるのは防ぎたいのだから、別に捕まっても命は取られない――とのことだが、代わりに自分達と関わった記憶の一切を消してしまうのだという。
しかも、その余波でそれ以前の記憶まで持っていかれる危険性まであるとか。正直、それは俺にとっての死活問題になりかねん!
この数ヶ月、なけなしの脳みそをフル回転させて励んだ受験勉強。その努力の結晶を、わけのわからんサイエンス集団に掻っ攫われるなんて御免だ!
――ということで、俺はいざ「技術の解放を望む者達」に狙われても自分の身を守れるようにと、救芽井も学んだという「対『解放の先導者』用格闘術」の訓練を受ける羽目になったわけだ。今回は、そのために「解放の先導者」の強さをまず知っておくことが目的らしいのだが。
しかし、「格闘術」かぁ……。残念ながら、俺には、実戦経験がない。せいぜい、少林寺拳法を嗜んでる兄貴から「申し訳程度」に護身術を教わってるくらいだ。
自分の身を守るため、それなりに修練を積んできたという自負はあるにはある。だが、実戦で活かしたことのない拳法にどの程度の効果があるというのだろう。……不安しかねぇ。
『何をボサッとしてるの、変態君! 「解放の先導者」が来るわよ!』
自分の無力さに嘆息してる暇もなく、向かいの扉からおっかない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ