ターン85 鉄砲水と変幻の銀河
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痛手を受けた風もなくすぐさま次の手に移る葵ちゃん。引いたカード2枚がお気に召したらしく、わずかにその口角が上がる。
「永続魔法、隠密忍法帳を発動。このカードは1ターンに1度手札の忍者を捨てることで、デッキに眠る忍法1枚をフィールドにセットすることが可能となります。私はこのターン手札の機甲忍者エアーを捨て、デッキの忍法 分身の術を選択。これにてターンエンドです」
葵ちゃんの場に今度は巨大な巻物が現れ、結んであった紐が自動でしゅるしゅると解かれる。中には達筆でただ一言『分身の術』と書かれており、その4文字が巻物の表面から手品か何か……いや、本物の忍術のように浮き上がってフィールドに降り、1枚のカードとなってセットされる。仕事を終えた忍法帳はまたしても自動で紐が巻かれ、元の巨大な巻物に戻っていった。今はまだいいけれど、あれを長く放置しておくといろいろと面倒なことになりそうだ。
清明 LP2500 手札:4
モンスター:???(フロスト)
魔法・罠:なし
葵 LP4000 手札:2
モンスター:???(銀河眼)
忍者義賊ゴエゴエ(攻)
魔法・罠:隠密忍法帳
1(分身の術)
「僕のターン!」
氷帝メビウスでも引くことができれば完璧だったのだが、これはこれで悪くない。まずはあのセットされた銀河眼、奴から退場してもらおう。
「覚悟はいいね葵ちゃん?その裏守備の銀河眼をリリースして、僕の手札からそっちのフィールドに粘糸壊獣クモグスを特殊召喚させてもらうよ」
「私の銀河眼が……先輩、性格悪いってよく言われません?言われてないなら私が言ってあげますよ?」
「褒めてんでしょそれ?さらにグレイドル・イーグルを召喚してフィールド魔法、KYOUTOUウォーターフロントを発動!」
粘糸壊獣クモグス 攻2400
グレイドル・イーグル 攻1500
「そのモンスターを出してからウォーターフロント、ですか」
「何が伏せてあるかはわかってるからね、一応の保険みたいなものさ。さて、反撃開始!イーグルで忍者義賊ゴエゴエに……」
「止められませんし百も承知でしょうが、せめて嫌がらせぐらいはしておきましょうかね。永続トラップ発動、忍法 分身の術!私の場の忍者をリリースすることでそのレベル以下のレベルになるよう、デッキの忍者を任意の数だけ表側攻撃表示および裏側守備表示で特殊召喚します。私が呼び出すのは守備力1800、成金忍者!」
ゴエゴエがひらりと飛び上がり、足元に煙玉を叩きつけて煙幕を張る。煙の中で一体いかなる入れ替わりが行われたのか、富士山をかたどった派手な装束に黄金の小手を装着した小太りの新たな忍者が着地してすぐにかき消えた。
その成金忍者は、守備力1800。となるとイー
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