ターン85 鉄砲水と変幻の銀河
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けたわけではありません!私のターン、ドロー!」
これで葵ちゃんの手札は、さっきサーチしてたアースも合わせて2枚。
「……仕方ありませんね、隠密忍法帳の効果!手札のアースを捨ててデッキから機甲忍法ゴールド・コンバージョンをセットし、そのまま発動します。隠密忍法帳、分身の術、超変化の術をすべて破壊することで2枚ドローです」
三度巻物が開くと、案の定そこに書いてあったなぜか平仮名表記の『ごぉるど・こんばぁじょん』の文字が躍る。役目を終えた3枚の忍法がまとめて破壊され、葵ちゃんの手札として生まれ変わった。
「ふむ、少しはマシになりましたね。魔法カード、ワン・フォー・ワンです。手札からモンスターカード1枚を墓地に送り、デッキからレベル1モンスターの銀河眼の雲篭を特殊召喚します」
銀河眼の雲篭 攻300
「このモンスターは自身をリリースすることで、墓地のこのモンスターを蘇生できます。再び蘇りなさい、葵流忍術最強のしもべ!銀河眼の光子竜、ここに在り!」
やはり、と言うべきか。心のどこかで、彼女なら絶対再び自らのエースを出してくると思っていた。1度や2度リリースしたぐらいでは、その闘志は折れやしない。それほど葵・クラディーと銀河眼の光子竜は、強い絆と信頼で結ばれている。
そしてそう来なくっちゃ、こっちとしても面白くないね。
銀河眼の光子竜 攻3000
「随分余裕そうですね、先輩?何か仕掛けがあるんでしょうが、だとしても正面から突破させていただきます!ツーヘッド・シャークに攻撃、破滅のフォトン・ストリーム!」
「トラップ発動、ポセイドン・ウェーブ!その攻撃を無効にして、さらに僕の場に魚族モンスターが1体いることで800のダメージを……」
「銀河眼の光子竜の効果発動、銀河忍法コズミック・ワープ!銀河眼と戦闘モンスターをバトルフェイズ終了時まで除外することで、対象を失ったそのトラップは不発になりますよ」
光のブレスを大波が水の壁となって弾こうとした瞬間、ブレスごと銀河眼の姿がサッと消える。水が引き、こちらの反撃を完全に透かしたところで再びその巨体が光と共にやってきた。
「惜しかったですね、もし私が選んだカードがこの銀河眼でなければ……まあ、言っても詮無いことですが」
「タラレバは言うだけみっともないしねー。それに僕としては、攻撃そのものを止められただけで割と満足だよ」
「ドゴラン、ですか。果たしてそううまくいきますかね?カードを1枚セットして、ターンエンドです」
僕にとってポセイドン・ウェーブが最後の守りだったのと同じように、葵ちゃんにとってもあの伏せカードが最後の頼みなんだろう。ならここはひとつ、先輩としてバシッと決めてあげないとね。
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