ジカジカの実の真価
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バレンタイン
その場から痛みの影響で動くことが出来ずに、地べたを無様に這いずるしかない。
しかし、アキトは容赦をすることなく、眼前の敵を潰すべく能力を行使した。
「─」
アキトの周囲に微風が吹き、不可視の衝撃波が途轍も無い速度でMr.5とMs.バレンタインへと迫る。
瞬間、不可視の攻撃が自分達の体を襲った。
体中に激痛が走り、キャンドルタワーまで2人揃って吹き飛ばされる。
一体いつ攻撃されたのか全く分からず、驚愕することしか出来ない。
何の予備動作も無く、吹き飛ばされた。
「かっ…は!?」
「な、何が……ッ?」
余りの威力に2人の背後にクレーターが出来上がる。
Mr.5はMs.バレンタインを横抱きしながら吹き飛ばされたため彼女の分のダメージも肩代わりすることになってしまった。
Mr.5の身体の痛みは相乗的な効果で相当なものだ。
自身の体の限界を超え、立ち上がることも出来ない。
強すぎる。麦わらや三刀流の男の比ではない
誰よりも先にこの男を無力化すべきだったのだと今になって気付く。
このままではMr.3もこの男の相手を務められるか分からなくなってきた。
次第に意識が遠ざかり、2人揃って身体が地面へと崩れ落ちる。
薄れる意識の中、自分達が最後に見たのは此方を静かに射抜くアキトの紅い瞳であった。
▽▲▽▲
アキトが戦闘を繰り広げる中、ウソップはゾロとビビを救うべく奔走していた。
眼前の悪趣味なキャンドルを溶かすべくウソップは油が付いた縄を辺り一帯に張り巡らせる。
アキトが敵を引き付けてくれたおかげで自分はスムーズに準備を進めることが出来た。
アキトとMr.5・Ms.バレンタインとの戦闘は終始アキトの独壇場であり、既に決着はついている。
向こうではナミが正気に戻ったルフィを引っ叩いていた。
ルフィの傍に座っていた少女は己の仲間がアキトに敗れた時点でこの場から逃げるように走り去っていく。
異常な跳躍力でアキトが此方に跳んでくる。
本当に目の前の少年があの魚人海賊団を壊滅させたのだと改めて実感させられる。
ウソップはそれに見合う実力をアキトが有していることを改めて気付かされた。
「ウソップ、蝋を溶かす準備は?」
「あ、ああ、後はこの悪趣味なキャンドルを溶かすための炎が必要だな」
ウソップは思わず仲間であるアキトに言葉を詰まらせてしまう。
ウソップの提案を聞いたアキトはMr.5の方へと視線を向け、アキトの周囲から不可視の力が発せられる。
途端、向こうで倒れていた敵2人が空中に浮かび上がり、アキトの元へと引き寄せられる。
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