第五十一話 趣味で造ろう
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麗しく」
「ミッターパパ、今回は庭園を造っていただけてありがとうございます」
「いえいえとんでもございません」
「造って貰う庭園は地球時代の日本という地域にあった、日本式庭園と言うモノです。
これは風景の一部を切り取るような感じで自然風に山や川や池を造って四季の木々を植え其れを見ながら心を落ち着かせる庭園なんです」
「なるほど、バロックやロココとは違うわけですね」
「そうです、箱庭を愛でる感じで自然を愛でるわけです」
「なるほど造り甲斐がありますね」
乗ってきたようですね。
「古い資料で日本式庭園を見つけて此こそ造るべきだと思いまして、
貴方にお願いしたいと言う訳なのです」
「此処まで頼まれた以上全力を尽くしましょう」
「日本式庭園というのは、回遊式林泉庭園と枯山水というタイプがあり、
両方をそれぞれ造ってもらいたいのです」
「どの様な方式ですか?」
「回遊式は真ん中に池を造り中之島や山を造り、
池に突き出す形で東屋という小さな平屋を造ります。
山や陸には四季折々の草木を植え竹林や松林を造ります。
山には滝を造り、其処から流れる川が池に注ぐようにしてます。
詳しくは資料に書いてありますのでお願いします」
「なるほど、バロックの静に対して動と言うわけですか」
ケスラーナイス!
「ケスラーその通りです」
「なるほどそう言われればそうでございますね」
「そうです」
「で枯山水というタイプは砂と石だけで庭を造るのです」
「其れは想像できません」
「絵で書くとこんな感じです」
一応絵を描いて有るからね。
「なるほど、砂で波を表し石で島を表すわけですか」
「当たりです、その様な物もお願いします」
「判りましたこの資料を持ち帰り研究いたします」
「よろしくお願いしますね」
「ミッターマイヤー殿今日はすまんかったの」
「グリンメルスハウゼン子爵様、この庭園私の全力を尽くして完成させます」
「頼むぞしかし根を詰めすぎにようにな」
「はっ」
よっしOKのようですね、此で日本庭園が復活できるはずです、楽しみなことです。
■オーディン ライニッケンドルフ地区 ロベルト・ミッターマイヤー
家に帰り今日のことを考えていた。
数日前に息子と娘の事で大変お世話になった子爵から今日来てくれと連絡が来ていったい何が起こったのかと心配したが杞憂だった。
私がノイエ・サンスーシに庭園を造る。
しかも既に忘れ去れれた、庭園を復活させるのだ。
此は職人魂メラメラと火が付いた。
皇帝陛下に御献上する庭園を私が造る、
最初は恐ろしさが有った、しかし話を聞くうちにやってみたいと言う心が大きくなった。
私が新たな流れを造る、此こそ遣るべきだ。
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