第十二幕その四
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「かなりいいね」
「日笠さん頑張れだよ」
「ここはね」
「そして先生に気付いてもらおう」
「好条件は揃ってるしね」
皆で言います、そしてでした。
気付くことのない先生と一緒にでした、学園の中で一番桜が奇麗だと言われている大学の中庭に入ってでした。
そこに敷きものを敷いてそしてです。
お弁当も出して皆で食べます、先生はお酒を飲みながら言いました。
「いや、桜がね」
「奇麗でね」
「見ていて飽きないね」
「お弁当も美味しいよ」
「桜を観ていると余計に」
動物の皆も一緒に食べながら言います。
「桜が余計になんだよね」
「美味しさを引き出してくれてる?」
「そうだよね」
「お花見のお弁当って最高」
「何よりも」
「しかもね」
先生はまた言ったのでした。
「お酒の中にね」
「あっ、花びらだね」
「桜の花びらが入って」
「それでだね」
「余計にいいんだね」
「そうなんだ」
見れば本当に先生のコップの中には桜の花びらが入っています。お酒のその上に浮かんでいます。
「美味しいよ」
「桜の味がして」
「心でそれを感じて」
「香りもだね」
「だからだね」
「そうなんだ、これはね」
本当にというのです。
「最高の味だよ」
「いや、僕もね」
王子もその桜酒を飲んでいます、そのうえでのお言葉です。
「いい感じだよ」
「美味しいね」
「うん、最高の味だよ」
本当にというのです。
「日本酒の中でも」
「大吟醸です」
執事さんが王子に隣から言います。
「そちらをお出ししています」
「だから余計にだね」
「美味しいのかと」
こう王子にお話します。
「このお酒は」
「そうなんだね、いや今日はね」
「どんどん飲めると」
「そうなりそうだよ」
満面の笑顔で言う王子でした。
「本当にね」
「それは何よりですが」
「飲み過ぎてだね」
「はい、それにはご注意下さい」
くれぐれもというのです。
「お酒は薬にもなりますが」
「毒にもだね」
「なりますので」
だからだというのです。
「いざという時はお止めします」
「止められない様にするよ」
笑ってです、王子は執事さんに返しました。
「僕もね」
「最初からですね」
「そのつもりだよ」
「よいお心掛けです、では」
「そうしてね」
「お飲み下さい」
お酒をというのです、そしてです。
王子も日本酒を楽しみます、それはトミーもです。
トミーは日本酒を飲みながらです、先生に言いました。
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