新章プロローグ
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
●
この物語は、若獅子タッグマッチトーナメントで川神百代が松永久秀に敗北した物語のとは別の道を辿っている。
松永久秀は、川神百代の良きライバルであり、好敵手。
そして、彼女の仲間である風間ファミリーとの関係も良好であり、相変わらず松永久秀は九十九髪茄子を装着して日常的に修行している。
これは、新たな物語である。
●
夏休み初日。
両雄、否、男と女が対峙する。
松永久秀、川神百代。
見守るのは、風間ファミリーと松永燕。
審判するのは、川神鉄心。ボランティアの協力者、九鬼家の人間、九鬼揚羽と九鬼紋白、それにヒューム・ヘルシング。
ルー師範代ら川神院の修行僧は防御壁の結界を構築。場所は、かつて川神百代と九鬼揚羽が戦った川神院である。
松永久秀は鍛錬用装備、九十九髪茄子を外しており、万全の状態。
対する川神百代は、湧き出る闘気を見れば一目瞭然。
非公式の一戦ではあるが、真剣勝負である。
不敗を貫く松永久秀。不敵を貫く川神百代
「西方、川神百代!」
「ああ!」
川神鉄心が告げる。
「東方、松永久秀!」
「おう……」
川神百代は、心躍る模様。
松永久秀は、あまりやる気のない模様。
決闘。勝負をつける時が来た。
それも、見学者はあまりにも少ない川神院で、だ。
川神百代相手に、勝負をするならば、もっと大きな大会を開き、松永の名を売る場が必要だったはずだ。
しかし、決闘の許可は出た。
勝敗の行方は、門外不出。この相対は存在してはならない。
それであるなら、不敗を貫く松永家が万が一負けても問題はないではないか。
と言う名の脅しを松永の家長である人物に、川神百代が優しく伝えたのだ。
それを持って、この対決は相成った。もとより、松永家の名は色んな意味で広まりつつあるし、家長である父親と母親の復縁は、風間ファミリーの軍師が働いて修復されていた。
用意周到な動きは、川神百代がどうしても松永久秀と戦いたいと言う気持ちを軍師に伝えたことから始まっていた。
直江大和は、働いた。人脈を使い、頭を使い、どうしてもと駄々をこねる姉の願いを叶えたのだ。
決闘が成立したのは、直江大和の働きが大きい。
復縁成功と脅しに心折れた松永家の家長にたぶん罪はない。決して脅しが本気であったから心が折れたわけではないはずだ。
九鬼財閥が本来行うはずであったトーナメント大会は、この決闘が決まったことによりお流れ。
一歩早く、軍師に軍配が傾いたのだ。これを、運命と呼べばいいのか。川神百代に敗北を与えたい九鬼紋白の願いは叶うはずである。
川神百代は松永久秀と全力で戦えて幸せ。
松永夫婦は復縁して幸せ。
九鬼紋白は、川神百代に敗北を与えられて幸せ。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ