暁 〜小説投稿サイト〜
Blue Sea 『空と海の境界線』
Operation 02-発令、ファーバンティ解放作戦-
取り戻す為に
Mission22「集結、そして出撃」
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人では?と思っている。艦橋から見えるあたり空母1隻と駆逐艦1隻。明らかに強行突破してきたとしか見えない。何を使ったのかは知らないがセレンは大体察しているようだ。

『久しぶり、だな。広瀬響少佐。まあ、君にとっては記憶にはないかもしれないが』

 耳には聞いたことのあるような若くも渋い声が貫いた。同時に、2隻が吹雪と大鳳であることを認識した。



「竹井翔花元帥、初めまして」
『そう暗い雰囲気で言わないでくれ。お前とは、面識があるんだ』


 面識。記憶にあっただろうか。

 いや、1度だけ1年前の夏に、あったかもしれない。
 照月も、その時に一緒にいたのだろうか……。


「ボーっとするな。さっさと迎えに出るぞ」
 そう美緒が言ったので全員が照月の艦橋から出た。ただ、照月が広げていたものが頭に引っかかりつつ。

 後に自分だけが頭に引っかかっていたのに気づくのは、そう遠くない。









「見えてきたぞ、あれが大鳳なのか」
「坂本さんも、見た事がないんですか?」
 外に出た芳佳と美緒は大鳳の話をこぼす。

「あの世界でも装甲空母は初めてのはずだ。あれならサーニャ達のストライカーもすべて運用できるらしい」
 美緒は大鳳を見ながら、ストライカー運用についての話をする。少なくとも芳佳がわかるかは美緒でもわからない。
 まあ、芳佳が「へぇ〜」なんて言う顔をしているから少しは判る、のだろうか。

 そうだな、と言いながらもう一隻の吹雪を美緒は眺める。
 美緒が違和感を感じたのは、その時だった。



「あの吹雪は……?」
 美緒はじっと吹雪の装備を見る。そう、吹雪は美緒たちの世界では行われていない「If改装」が行われているからだ。

「実は、私が秋月型を見たときも照月を見たことがないんだ」
「あっ……そう言えば1度見る機会がありましたね」
 美緒が記憶を頼りに宮藤に話す。事実、彼女たちは見ているのだから、そうとしか言えない。


「にしても、この別の世界で照月を見る事になったとはな。実物ではなく、艦娘という形ではあるが」

 美緒は感心したように照月を眺めていた。そうしているうちに、吹雪と大鳳は停泊した。



「どうやらお出ましのようね」
 美緒の左隣に来たミーナがそう呟く。

「久々の軍事交渉、みたいなものか」
 美緒は吹雪から下りてくる竹井提督を眺めていた。









「久々に来ましたね。セントラルアークに」
 停泊して吹雪がそっと囁く。
 そうだな、なんて頷きながら階段を下り広瀬響を探す。

「何処だ……いた」
 どうやら照月の近くにいたようだ。降りつつそっちへめがけて吹雪と共に歩く。

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