ダンジョンで死にかけるのは間違っていない 2
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けは絶対に駄目だ!!分かったよ、これは僕が持ってもらっておくよ」
「そうして下さい。と言うより、僕のほうがお金を持ってるんですから、僕に対して使おうとしないでくださいよ」
「ギクッ!?」
「今回の稼ぎ以外に僕はおじいちゃんの遺産とかも持ってますから。正直に言って現金はそこまではないですけど、売れば今回の稼ぎが端金になるような物をいっぱい持ってますからね」
特におばあちゃんから貰った武器と防具は売れば本当に一生を遊んで暮らせる。売る気は一切ないし、手放す気もない。それらと僕に流れる血だけがおばあちゃんとの繋がりだから。
「今回の稼ぎである程度余裕ができたんですからファミリアの勧誘をがんばってくださいね。僕は僕でダンジョンの攻略に勤しむので」
「分かってるよ。まあ、その前に拠点を変えるか、修繕しないとね」
「そこら辺の方針は神様が決めてくださいよ。それじゃあ、僕は装備の整備があるんで」
今日の販売に使った瓶や調合器具を陰干しにして整備を始める。ナイフを研ぎ、プロテクターのほつれを修繕し、靴に仕込んだ鉄板を引き抜いて状態を確認し、靴紐を新しい物に交換する。バックパックの留め金やナイフホルダー、ポーションホルダーに問題がないかを確認し、一度装着を行なって問題がないのを確認する。
「う〜ん、やっぱりバックパックをもう少し大型の物に変えたほうが良いかな。靴底も大分すり減ってるし、こちらも買い換えないと。ナイフもちょっと良いのを買った方が良さそうだし。はぁ〜、結構お金が飛んで行くなぁ。また折を見て香水を売ろうかな」
ここ最近、探索系冒険者というより生産系冒険者のような気がしてきた。おかしい、おじいちゃんのように探索系に憧れていたはずなのに。あれ?そう言えばレベル2から3に上がるのにダンジョンに潜ってないって。もしかして探索は探索でも探索(女性)だったの!?
気付きたくないことに気付いてしまい、自棄酒のために酒場を目指す。
「おう、ベル。どうしたんや、そんなに急いで」
お酒とつまみを持ったロキ様に出会う。
「気付きたくないことに気付いてしまいまして、酒でも飲まないとやってられないんです!!」
「ほんならウチの拠点に来る?ちょうど宴会をやろうかとおもてんねん」
「ええ行きますとも。ついでに今日稼いだ泡銭も使っちゃいます!!」
ロキ様に連れられてお酒とつまみを買い込みロキ・ファミリアの拠点で飲み明かす。宴会の途中までは記憶もはっきりとしていたけど、途中で意識が混濁して倒れた。二日酔いの頭痛に苦しみながら起き上がり、ベッドに寝かされているのに気がつく。どうも、前回治療を受けた部屋のようだ。
「おっはよ〜う、起きて、る?」
扉を思いっきり開けたティオナさんが困惑している
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