第十二章 そうだ、闇討ちしよう
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若獅子タッグマッチトーナメントまであと約一週間後に控えて徐々にチームが決まっていく。
「まず、気を付けるべきは義経達だ。義経達は誰と組もうと本選に残るだろう」
若獅子タッグマッチトーナメントの参加者は徐々に増えており、恐らく日程が1日では終わらない事を簡単に予測できる。
本来は午前に予選、午後に本選だが、恐らく2日間に分けられるだろうと俺と葵冬馬の意見が一致した。
「剣聖の娘である黛さんは同学年の武蔵小杉さんと組むようです。義経さんは天下五弓の1人、椎名京さんと組むようですよ」
「それは、強敵だな」
「ええ、更に弁慶さんは板垣三姉妹の次女である板垣辰子さんと組むようです。与一君は葉桜清楚さんと組むと考えられますね」
「板垣三姉妹?」
葵冬馬はどこで知り合ったのか彼女達の事を説明してくれた。
長女の板垣亜巳《いたがき あみ》はどS。
結構な実力者らしい。
次女の板垣辰子《いたがき たつこ》はのんびり屋。しかし、ポテンシャルが高く、本気を出すと川神百代と同じくらいのパワーを出すらしい。
三女の板垣天使《いたがき えんじぇる》はゴルフ護身術なる物を使うらしい。
凶暴性は高く、興奮剤を使用してさらに暴力的になる人物らしい。
どのように知り合いになったのか気になったが、葵冬馬は過去の事ですと言ってはぐらかしたので、それ以上聞かない事にしておいた。
さらに、元川神院師範代の釈迦堂刑部《しゃかどう ぎょうぶ》とも知り合いらしく、謎の人脈を持つ男だと思った。
ちなみに、釈迦堂刑部は試合当日は結界をはるバイトらしい。
彼に実力者を闇討ちしてもらおうと思ったのだが無理だった。
「釈迦堂さんに闇討ちを頼もうとは、本当に久秀さんは手段を選びませんね」
葵冬馬は俺の事をさん付けで呼んでくる。
「冬馬。戦わずして勝つを試合当日までに行うと言ったろ。それに別のチームでもちらほら動きが有りそうだし」
「その様ですね。では、板垣三姉妹については私が優勝商品を餌に交渉しましょう。私達を含め、5チームが共闘すれば少しは楽になるでしょう」
板垣には長男もおり、そのチームも智略チームの傘下になるらしい。
俺に手段を選ばないと言っておきながら、葵冬馬もなかなか手段を選ばないじゃないか。
「気をつけるべき相手はやはり、大和君と久秀さんの妹ペアでしょうね。大和君は相当の情報通ですから。私達の対策もばっちり考えてくるでしょう」
「ああ、それなら大丈夫だ。燕ちゃんと対戦することになったら俺に勝利を譲る事になってるからな」
同門対決というか、家族対決の際は決まって俺に勝利を譲るのが松永家の決まりごとである。
「妹さんが大和君に篭絡されて裏切ったらどうしますか?」
「ははは、それは面白くない冗談だ。裏切り
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