第十二章 そうだ、闇討ちしよう
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は絶対にない。なぜなら、燕ちゃんは家族思いだから」
家名の名を挙げて、おとんとおかんのよりを戻す事は燕ちゃんの悲願でもある。
それに、もし裏切られても燕ちゃんの癖はお見通しであり、勝率は高い。
「なら安心です。それでは、試合当日まで、板垣三姉妹や、不良を使って他チームを削ります」
「ああ、たぶん同じ様な事をするチームもいると思うからそいつらと組んでもいいぞ」
「えげつないですね。そこもステキなのですけど……」
葵冬馬は思う。
松永久秀と一昔前の自分は似ていると。
……私が望んだのは絶望と混沌ですが、その必要は無くなっています。しかし、ここに来て準備していた人脈が役立つとは、人生とは分からないものです。
●
大会前日までの俺達の行動は、ヨンパチこと、福本育郎《ふくもと いくろう》率いる鉢屋壱助《はちや いっすけ》の無敵童貞軍チームと他チームの潰し、つまりは闇討ちに協力していた。
俺達は、葵冬馬が不良を纏め上げている板垣竜兵に不良達に情報収集させて、闇討ちは主に鉢屋壱助が行うと言う感じだ。
もちろん、板垣竜兵自信も己の欲求を満たす為に暴れたり、男を襲ったりしており、満足しているらしい。
俺は板垣竜兵の顔を知らないし、合うこともないだろう。
葵冬馬は絶対的な秘密主義だ。
わざわざ、声を変える機械を使って指示を出していたのだ。
そして、俺達は闇討ちについての予測を出している。
この程度で潰されるチームは所詮その程度という事で放置されると予測している。
それは外れてはいない。事実、九鬼のメイド達の気があるのに闇討ちしていても注意すらない。
九十九髪茄子に慣れたおかげで気の探知くらいならば装備した状態でも出来る様になっているのだ。
これを外すのは本選当日。
組み合わせ次第では予選から外す事になるが。
一時解除機能を使えば予選は大丈夫だろう。
「ヨンパチ君」
「はいっ! 何でしょう? 松永先輩!」
超極秘で燕ちゃんの使用済みのヘアピンや櫛《くし》を取引したことにより、お互いに利益があった。
ヨンパチ君はエロに素直で、非常に操り易い。
「本選で俺達と当たったらワザと負けてくれないか? もちろん、俺達が優勝したらある程度の商品をあげよう。それに燕ちゃんの隠し撮りを見せてもいい。ただし、隠し撮りは君が見るだけで広める事はできん」
「うおぉおー。了解ッス! どうせ俺達の無敵童貞軍じゃどこかで落ちますからね。鉢屋もそれで良いか?」
「依頼主がそう言うのであれば……」
こうして大会前日には大まかなチームは脱落していた。
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闇討ち
謀略
配点:(卑怯)
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