暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
防人のミステイク
[22/27]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
! あ、ヤバい、吐く! おぇ〜!!!!」

「おい、ラーン商店街の頭おかしい連中! バカ野郎、ここはお前らが出る幕じゃねぇ! さっさと下がりやがれ! あ〜クソッ! アイツら全然他人の話聞きやがらない。世話の焼ける阿呆共が!!」

しかしラーン商店街の嫌がらせ攻撃は地味に効果的だった。マミーに四方八方から火炎瓶とお尻ペンペンの音で色んな意味で右往左往させたり、なんかアレなヌルヌルの液体をぶちまけてグールをすってんころりんと転ばせたり、ひょいひょいと闘牛士の如く煽ってクレイゴーレム同士を衝突させたりと、ぶっちゃけ管理局員や魔法以上に敵にダメージを与えていた。むしろ倒せてるから、それ以上だった。

「こちらの乱れに乗じて進軍とは、バケモノの機械……いや、機械のバケモノ? どちらだろうと知恵が回るな……。だが!」

ラーン商店街の嫌がらせ攻撃で敵軍が混乱する中、魔法が使えないにも関わらず、ゼストは前線に一気に躍り出た。防衛隊長らの隣を一気に通り抜けた彼は渾身の力で槍を振り回し、敵兵器を斬り落としては鉄くずに変えていく。その様はまさに現世に降りた武人そのものだった。

「はぁ、はぁ……ゼスト隊長! 一人で先に行き過ぎ!」

「クイントさんの猪突猛進っぷりも大概じゃないか! サポートするこっちの身も考えて動いてほしいんだけど!」

特攻じみた勢いで敵軍に突っ込んでいくゼストを追いながら、防衛戦に迫る敵を強引に殴って倒すクイント、そんな二人をアウターヘブン社から購入したサブマシンガンやグレネードを用い、目くらまししながら援護するティーダ。メガーヌがいないことでゼスト隊はその穴埋めとしてティーダ執務官を加えた形になっているが、一応の連携は取れていた。

「やっと追いついた……! っていうか隊長、指令を聞いていないの?」

「指令だと?」

「魔法が封印された上にこの暗黒物質の雨で、全局員に撤退命令が出てる。戦線を地上本部まで後退、そこに最終防衛ラインを張るって」

「なるほど、そいつは賢明……とは言えんな。ここで俺達が退いたら、中央部以外の場所にある避難所が襲撃される。市民に多大な犠牲が出ることは、何としても避けねばならない」

「ま、ファーヴニルの攻撃さえ凌いだ隊長なら、やっぱりそう言うと思ってたわ」

「でも現実的に考えたら、このまま戦っても死ぬだけだよなぁ……。あぁ、ティアナ……兄ちゃん、もしかしたら今日死ぬかもしれない。本当にそうなったらごめんよ……」

「なに執務官のくせに悲観的になってるのよ。家族がいるんなら、最後まで守り抜くって言いなさい!」

「クイントの言う通りだ、例えやせ我慢から出た言葉でも、それは生き抜く力となる。退かなければ死ぬが、退けば未来は掴めない。なら掴むぞ、未来!」

「おや、そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ