第十章 通り過ぎる日々
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だけ抑えて教えたので、平均は取れるはずだ。
「なんだ。やれば出来るんだから普段から予習、復習しておけば、毎回赤点ギリギリじゃなくなるぞ」
「いやー、私は勉強よりも、バトル美少女だから」
川神院の早朝稽古は、テスト期間中早朝勉強会になっていた。
ついでに川神一子の方も面倒を見させられたが、彼女も平均点にギリギリ届くはずである。
「ワタシも見てもらってよかったのかしら?」
「良いよ。復習になるしね」
「美少女2人相手にしてるんだ。役得だろう?」
確かに、川神姉妹は美少女である。
美しさと強さを持つ川神百代と、可愛さと元気を持つ川神一子。
勉強会とはいえ、早朝なので俺達は制服姿だ。
夏の薄着に、川神百代のはちきれんばかりの胸と、スラリと伸びる脚は目に毒。
一方、健康的な身体としなやかな脚と尻のラインが良い川神一子。
スパッツを穿いているとはいえ、スカートの中身は気になるのだ。
「百代は、そのけしからん胸をどうにかしろ。一子の方は、スパッツを穿いているとは言え、スカートのガードが緩い」
「このエロスめ。徐々に変態性を出してきたか」
「あはは。気をつけます」
二人共照れ笑いと言うよりは、苦笑いに近い笑い方だ。
俺と彼女達はだいぶ仲良く慣れた気がする。
しかし、あの大会の結果次第ではどうなることか。
まあ、嫌われるだろう。
それでも、嫌われ役は全て俺が背負うと決めたのだ。
だからこそ、ここには燕ちゃんはいない。
●
――期末考査の結果が出た。
俺の予想通り、川神姉妹は平均点。
そして、俺はと言うと、
「3位、俺。4位、燕ちゃんか。そう簡単に1位は取れないか……」
ちなみに、2年の方は3位武蔵坊弁慶、6位源義経、9位那須与一だった。
彼等は頭も良いらしい。
気になったのは、直江大和君が34位、椎名京が寄り添うように35位だったことだ。
直江大和君が本気を出せば、10位以内には入れるはずなのだが、例の人脈構成が足を引っ張っているのだろう。
川神百代いわく、人脈作りの方が彼に取っては大事だそうだ。
俺としては、人脈を作りつつ、上位を狙うくらいの事はして欲しいと思う。
少なくとも燕ちゃんとデートしたり、構ってあげている相手なのだから。
●
嵐の前の静けさ
平穏な日々の終わり
配点:(宣言直前)
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