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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第5話
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の多い子だな……)

その後3人は宿舎を出て第U分校への登校を始めた。



〜リーヴス〜



「ふう、でもリーヴスって雰囲気もあって良い街よね〜。のんびりとしながらセンスのいい店も多そうだし。」

「ああ……田舎過ぎず、都会過ぎない街というか。帝都からそう遠くないから程よい距離感なのかもしれない。」

「以前は、とある貴族の領地だったそうですね。その貴族が手放した後、別荘地が造成されたものの、諸般の事情で頓挫――――その跡地が第U分校に利用されたとか。」

「さ、さすが詳しいわね。」

「なるほど、それで都合よくあの規模の分校を造れたのか……」

アルティナの情報にそれぞれ冷や汗をかいたユウナは若干感心している中クルトは納得した様子で呟いた。そして3人は再び歩き始めた。

「そう言えば……アルフィンさんとエリゼさんだっけ?二人は元お姫様と大貴族のお嬢様なのに、料理を始めとした家事全般を普通にできるなんて、正直意外で驚いたわよね〜。あたし、てっきりお姫様や貴族のお嬢様は料理みたいな家事全般はみんなメイドさんとか執事さんとかに任せてできないって思っていたもの。」

「幾ら何でもそれは偏見じゃないか……?確かにそう言う貴族の家庭もあるが、貴族の家庭によっては平民の家庭のように令嬢や夫人がその家の家事をしている事もある。実際、僕の家も貴族だが、家事は母上が担当しているしな。」

ユウナの話を聞いたクルトは呆れた表情で指摘をした後説明をし

「そうなんだ……けど確かリィン教官やエリゼさんの実家―――”シュバルツァー家”って、貴族の中でも一番爵位が高い”公爵家”よね?それなのに、シュバルツァー家の令嬢のエリゼさんもそうだけど、元お姫様のアルフィンさんもリィン教官に嫁いで普通の一般家庭の奥さんみたいに家事全般をしている事自体も、結構驚きだと思うけど。」

「それは………」

「というかユウナさんが貴族の”爵位”の事を知っていたなんて、驚きました。」

ユウナの指摘を聞いたクルトが困った表情で答えを濁している中アルティナは目を丸くして指摘した。

「むっ、失礼ね………アルティナも知っての通り、クロスベルが”帝国”に成りあがる前に”六銃士”の人達がメンフィル帝国から1年半前の戦争でエレボニアから贈与してもらう取引をしていて、その取引によってエレボニアの領地の一部がクロスベル帝国に併合されたから、警察学校で貴族についてもある程度は教えられたわよ。それよりも話を戻すけど、どうして”シュバルツァー家”って”公爵家”なのに、家事全般をアルフィンさん達がしているの?」

「まずエリゼ様に関してですが、エリゼ様は元々リフィア皇女殿下の”専属侍女長”ですから、料理を始めとした家事全般は得意である事は当然かと
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