第八章 武装と言うより装備
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ん。そうだね。普通に鍛えるとは言えないからね。正直言って久秀君のデータ入力されてるから他の人がつけると死んじゃうかも」
急激な気の消費に身体への負担。
鍛えていない一般人ならたしかに押しつぶされて死ぬかもな。
いや、気の総量が多くなきゃ負荷も少ないから大丈夫かもしれない。
「死にかけて強くなるって、戦闘民族じゃないぞ……」
「漫画の話だね、懐かしいねー。でも発想的にはそれに近いよ。身体を限界ギリギリまで苛め抜いて回復して強くなる。人体の不可思議だね」
「せめて成長とか進化とか言え。この九十九髪茄子に慣れるまで川神院の稽古は休もうかな」
「怪しまれるから普段通りにしてよね」
家長命令ならば仕方ない。
今日が水上体育祭後の日曜で良かった。川神院の稽古も休みだし、何より水上体育祭でこんなもの付けていたら足手まといだったはずだ。
今日中にこの九十九髪茄子を身体に馴染ませよう。
「おっと、伝え忘れてた。緊急時にはベルトのスイッチ押せば一時的に機能停止するからね」
「ポチッとな。お、マジだ」
「いきなり押す?!」
「機能が正常に動くかの確認だ」
きっちり10分後に機能は復活した。
●
日曜午後。
九十九髪茄子を付けて散策しようと思う。
しかし、今の状態だと非常にまずい。
気の状態を探れる相手だと何かしら言われるに違いない。
要注意人物は川神百代か。
家はまずい。燕ちゃんがいつ帰ってくるかわからないからな。
誰かと遊ぶ約束をしよう。
候補は
・黛由紀江
・葉桜清楚
・源義経
・武蔵坊弁慶
燕ちゃんはどっかに出かけているので遊べない。
遊ぶ相手は俺に内緒だと言われたが相手は女の子らしい。
よって、あまり食いついてもさらに冷たくされるので敢えてあっさり引いておいた。
期末考査が近いが勉強の方は問題ないはず。
うむ。ここは運任せでブラブラと川神市を練り歩いてみるか。
●
家を出て数分して気がつく。
以前なら川神百代や燕ちゃんの気を探れば大体の位置を掴めたのだが、今はそれができなかった。
「身体が重い。気は出ない。好調とは程遠いが……」
歩く。
一歩、一歩、大切に。
精神修行のように。
初めて歩くように。
「とりあえず、腹が減った。どこかで飯にしよう。お? あの制服姿は――」
ポニーテールの後ろ姿。
源義経に声をかけた。
●
機械の力。
気と機械の融合
配点:(九十九髪茄子)
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ