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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0260話『山城と榛名で過ごすクリスマス』
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この町をいつも守ってくれているからな。奮発しておくぜ」

気の利いた親父さんに感謝しつつも、

「それじゃ飲もうか」
「はい、提督……クリスマスですからね」

カンッ!とコップを鳴らせる私達。
それを見て榛名が《いいなぁ〜……》と呟いているけど、

「ふふ。榛名、あとで提督にまた例の薬を飲ませて一緒に飲みましょうね」
《あ、はい!》
「こら。あれは副作用がまだ解決してないんだからむやみに飲めるモノじゃないだろうに……」
「幼児化ですよね。前回は私はあんまり関われませんでしたからまたなってくれるのでしたら扶桑姉さまとともに可愛がりますよ……?」
「はぁ、勘弁してくれ……」

そんな感じで三人で笑いながらもいい時間になったのでそろそろ鎮守府に帰ろうかという話になった。
お勘定を済ませて外に出てみると、

「あ……雪ですね」
「そうだな。念のために傘を持ってきてよかったな」
「あのー……私は持ってきていないんですけど……?」
「え……? それじゃしょうがないか……」

私はそれで二人で入れるように傘を広げる。

「提督……わざとやっていませんか……?」
「そんなことは無いぞ? 一つしかないんだから我慢してくれ」
「まぁ、いいですけど……」
《提督と相合傘……羨ましいです》
「ちょ……なんかデバガメを食らっている気分ね」
「まぁいいじゃないか。三人でゆっくりと帰ろうな」
「わかりました……」
《はい!》

山城と二人で雪の地面を歩きながら思う。

「山城……私はこの世界に来れて良かったと思う……」
「いきなりどうしましたか……?」
「うん。今年の四月にこの世界にみんなとともに来てからというもの激動の毎日だったけど、こうしてみんなと触れ合って改めてみんなの事を大事にしていきたいと思ったし、それにこうして普通に会話できることが素晴らしい事なんだなって実感も出来た……」
「そうですね。はい、私もそう思います。データだけの存在だった私達も体を得て自由に意思表示をすることもできるようになって、それでも提督は変わらず私達の事を大事に扱ってくれることは鎮守府中の艦娘達は感謝していると思います」
「そうか……」
「そして、こうしてこの世界でも私も自身の気持ちも再確認できたことが何より嬉しかったんですよ……? まぁ、榛名と二股というのは少し気に入りませんが……」
《あ、あはは……でもこうして山城さんとも今でも良好な関係を築けているのも提督の人柄ゆえだと思うんですよ榛名は》
「そうね。これでもし提督の性格が悪かったら私は提督の事を普通に振っていましたし、榛名も嫌悪感全開だったでしょうしね……」
「なかなか怖い事を言ってくれるなぁ……」
「本当のことですよ……? 私はともかく榛名は一緒の身体になん
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