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真剣で納豆な松永兄妹
プロローグ
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さあさあ、松永納豆はここでも扱ってますよー」

地元の商売人はせっせと商売魂を出していた。



松永としての使命は、

・松永納豆の布教
・父親と母親の復縁
・川神百代の打倒

この3つである。
特に3つめが重要である。
川神百代を打倒して松永の名を売る。
さらに、九鬼家との繋がりを深める。
川神市。
多くの武士の末裔が住んでいる。
そこに転校することになった。

俺の楽しみとしては、武士道プランの申し子である英傑達と、川神百代、剣聖の娘である黛由紀江や、まだ見ぬ強者《つわもの》だ。
武人として名の売れている強者を打倒することにより、効率的に松永の名を広めることができる。
燕ちゃんとのコンビネーションプレイができるなら向かうところ敵なしで行けると思う。
それに、燕ちゃん自身強いから余程の相手じゃない限り負けないと思うしね。
燕ちゃんは俺より多芸だけど、俺より決定打に劣る。
だけど、多芸による撹乱と俺の決定打が合わされば無敵だ。
それなのに、親父はさらなる決定打を作ろうとしている。
どうやっても川神百代を打倒すると息巻いていたけど、アレの見積書を見たらトンデモナイ金額になっていた。
それを九鬼財閥が払えると言ったのだから仰天だ。
金をいくらかけても良いという出鱈目な九鬼財閥の恐ろしさを知った。
川神百代に勝てなかったら、とは思っていないが万が一という事がある。
その時は、おとん。死んでくれ。
俺と燕ちゃんは幸せにおかんと暮らすから。

「酷いよ、久秀。でも、松永は負ける試合はしないからね。勝てる算段ができたら挑んで勝つ。そうだろ?」
「俺としては、勝ち負け関係なく戦ってみたいけどな。一応家長の言う事は聞くさ」
「兄ちゃんの言う事も分かるけど、公式戦不敗って言う記録も大事だからね。松永として負けは許されないよ」
「そーだね。とりあえずは、転校初日に川神百代の性格からして決闘を申し込んでくるか、喧嘩売ってくるはずだから、稽古ならOKって感じで戦いを受けよう。そんでもって、まず、目立つように負けない事。出来れば長引かせる事。時間制限が付く条件で戦いを受ける事。川神百代と互角に戦えたと知れ渡らせれば初日のつかみはオッケーだね」
「了解ー」
「あと、川神百代って美少女とか可愛い女の子好きみたいだから燕ちゃんの方に来ると思うよ。俺は武士道プランの誰かと戦うかな」
「何かあって私の方に来なかったら兄ちゃん頑張れ」

明日の打ち合わせをして今日は終わる。
松永兄妹の新しい学生生活が始まろうとしていた。



力と技
兄と妹
配点:(松永)






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