第10話 改訂版(2018/11/07)
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牙狼族《テンペストウルフ》とセットの騎兵隊――狼鬼兵ならぬ狼鬼兵だったりします。
単純な火力だけなら鬼一族を200名連れて行けばいいのですが、鬼一族は騎乗経験が皆無なので騎兵に不向きだったりします。
対して現大鬼族組は人鬼族時代に嵐牙狼族への騎乗経験があるので、存在進化を果たした後も騎兵を務められるのです。
そして、戦では火力だけでなく機動力が戦局を左右することが多々あります。そう考えると、鬼一族より劣るものの火力がそこそこにあって、騎兵になることで機動力も得られる現大鬼族組を軍勢に加えるのは理に適っているといえるのです。
そんな訳で私が製作したものとカイジンさん達が製作した成功作と失敗作を合わせて計192全ての武具が今回の戦で投入されることになりました。
……え?軍勢の数と武器の数が合わない?何を言ってるんですか?鬼一族の参戦者の中にはお父様とお兄様、白老、蒼月、蒼影、紫呉、紫苑、私の8名も含まれていて、その全員が既に宝貝や魔導具持ちなので、8名分は武具が少なくても問題ないじゃないですか。
………それでは現在に至るまでの説明を終えたことで、現在の話に移りましょうか。現在、私を含む里の幹部の前には戦に出陣する兵がそれぞれの武具を装備した状態で集まっています。
初めての戦ということもあって、出陣前に兵の戦意を高揚させる為、演説を行うことになったんです。これって結構重要ですよね。けど―――
「これから始まる戦の為、よく集まってくれました。勇敢なる精鋭の皆さん」
こういうことをやるのは普通、皇であるリムル様や夏官長・大司馬であるお父様だと思うんですが、私のこの考え方はおかしいのでしょうか?
「皆さんは平和を愛する心優しき民。初めての戦――それも20万に及ぶ敵を前にして大半の者は不安を感じていることでしょう。血で血を洗う戦いに恐怖を感じていることでしょう」
まぁ、リムル様とお父様がこういった演説を苦手とするタイプであることは重々承知していますので今回は私がやりますけど、いずれは御二方にも絶対にやって貰います。
「ですが、恥じることはありません。私は知っております。皆さんがこれまで、どれだけ苦しくも厳しい訓練を耐えてきたか!それは強い意志と、勇敢な魂を持つ者にしか成し遂げられぬことです。
さぁ、自らを誇るのです!この鬼隠れの里の猛き英雄達よ!これより始まる戦は、ジュラの大森林の生態系を賭けた一戦!
もし敗れることが在れば、この森に住まう全ての種族が蹂躙され、親兄弟は無惨にも貪り食われ、私達の築き上げた里は灰燼
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