第4話
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「――――いずれにせよ、”実力テスト”は終了だ。」
「皆さん、お疲れ様でした。」
「………ぁ…………」
「………すみません。」
「………ありがとうございます。」
それぞれ疲労している様子のユウナ達にセレーネと共に労いの言葉をかけたリィンはユウナとクルトに、セレーネはアルティナに手を差し出して立ち上がらせた。
「3人とも、よく頑張った。ARCUSUの新モード、”ブレイブオーダー”も成功―――上出来といっていいだろう。それぞれ課題はあるだろうが一つ一つクリアしていけばいい。”Z組・特務科”――――人数の少なさといい、今回のテストといい、不審に思うのも当然かもしれない。教官として所か一人の大人としてまだまだ未熟でロクに概要を知らない俺達が教官を務めるのも不安だろう。先程言ったように、希望があれば他のクラスへの転科を掛け合う事も約束する。だから―――最後は君達自身に決めて欲しい。自分の考え、やりたい事、なりたい将来、今考えられる限りの”自分自身”の全てと向き合った上で今回のテストという手応えを通じて”Z組”に所属するかどうかを。多分それが、”Z組”に所属する最大の”決め手”となるだろうから。」
「どうかわたくし達に遠慮せず、ハッキリと自分の”意志”を口にしてください。」
「「「……………」」」
リィンとセレーネの説明を聞いたユウナ達生徒達はそれぞれ黙って考え込み、やがて最初にユウナが口を開いた。
「――――ユウナ・クロフォード。”Z組・特務科”に参加します。」
「え――――」
「………ぁ…………」
ユウナの答えを聞いたクルトとアルティナはそれぞれ呆けた様子でユウナを見つめた。
「勘違いしないでください。入りたいからじゃありません。あたしはクロスベルから様々な複雑な経緯でこの学校に来ました。エレボニアの事は、あまり好きじゃありません。」
「みたいだな。」
「……だけど、今回のテストで貴方達の指示やアドバイスは適切でした。さっきの化物だって、お二人がいなければ撃破できなかったでしょう。はっきり言って悔しいですし、警察学校で学んだ事を活かせなかったのも不本意です。―――だから結果を出すまでは、実力を示せるまでは”Z組”にいます。”灰色の騎士”に”聖竜の姫君”――――メンフィル、エレボニアの両帝国の英雄にしてあの”特務支援課”の一員でもあり、クロスベルの英雄でもあった貴方達に一人前として認められるくらいになるまでは。」
「ユウナさん……」
(……滅茶苦茶だろう……)
(……論理的整合性はありそうですが。)
ユウナの決意を知ったセレーネは目を丸くし、クルトは呆れ、アルティナは納得した様子でユウナを見つめていた。
「ふう……そ
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