69 執念
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女子バレー、4組と3組の試合が始まる所だった。
4組
FL:たまえ FC:内田 FR:みぎわ
BL:野口 BC:かよ子 BL:沢井
3組
FL:板橋 FC:野田 FR:越川
BL:塚田 BC:柳瀬 BL:北池
サーブ権は3組になった。コート権を取った4組はみぎわの提案で3組がいる所と入れ替えて貰った。
「み、みぎわさん、何か策があるの・・・?」
かよ子が聞いた。
「ないわ。ただの気まぐれよ」
みぎわは気分で答えた。
(といっても1組は私達と対戦した時もこっちのコートから始めたからだけどね・・・)
みぎわも1組に惨敗したことで悔しがっていたのだった。しかし、3組もこの2つ前の試合で2組に負けていた。お互い初勝利を狙う試合になった。
最初はみぎわがアタックを決めて先制した。しかし、次の沢井のサーブが相手コートに届かずネットに当たって相手に点を許してしまい、次も板橋のアタックを内田がレシーブできず、逆転されてしまった。しかし、どちらも怯みを見せなかった。逆転しては追いつかれ、また逆転という状態の激戦となった。特に野口はスパイクもサーブもトスもレシーブも冴えていた。その野口が5回目のスパイクを決めて14点目を入れた。14-12と4組の2点リードだった。
「あと2点よっ!気を抜かないでっ!」
「落ち着いてー!!」
応援する控えの女子達。しかし、3組も追い上げを見せる。かよ子のアタックが遠くへ飛び過ぎてボール・アウトとなってしまい、サーブ権が3組に渡ると、北池が強烈なスパイクを決めて同点、そして、みぎわのアタックが柳瀬のブロックで跳ね返され、内田がレシーブするも外に出てしまい、先にマッチポイントにされた。そして、このセットで控えにいた3組女子学級委員の成橋美宙がタイムを取った。ピンチサーバーを投入したのだ。
3組 交代
塚田→新井
新井が入り、左手でサーブした。そのサーブが4組コートのレフト線の際どい所を狙う。内田が下がる。たまえも前へ出る。線から出るかどうか見極めている場合ではない。たまえがボールをレシーブで掬い上げた。しかし、ボールは後ろへ向かった。野口が何とか遠くからの遠距離アタックを仕掛けたが、野田がレシーブするふりをして越川がスパイクで返した。みぎわのブロックが間に合わず、野口が滑り込んでレシーブした。しかし、ボールは3組のコートに入り
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