第六章
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そのシミオナート家のチェチーリアが気品のある笑顔でジュゼッペに言ってくる。
「宜しくお願いします」
「こちらこそ」
「では今宵ですが」
チェチーリアは笑顔のまま話す。
「ワインと食事を用意しています」
「じゃあそれを三人で食べるんだね」
友人がここでまた言う。
「そうするんだね」
「はい、それで宜しいでしょうか」
「あんたはどうだい?」
友人は隣にいるジュゼッペに顔を向けて言った。
「それでいいよな」
「うん、それじゃあね」
今の雰囲気では断れなかった、それならだった。
頷くしかなくそれで三人でワインとご馳走、ジュゼッペがそれこそ企画でしか食べたことのないものを食べてそうしてだった。
それから話してこの日は終わった。友人は屋敷に用意された部屋の中でジュゼッペに言う、二人は屋敷に一泊することになったのだ。
その中で彼はこう言うのだった。
「どうだい、彼女は」
「いい人だね」
ジュゼッペは彼にこう返した。二人共シャワーも浴びすっきりとしたうえでそれぞれの天幕のベッドの中かわ話をする。
ジュゼッペは用意されたガウンとパジャマを着てそのうえで彼に言うのだった。
「穏やかで上品でね」
「しかも親切だろ」
「何かまた」
こう友人に話す、その顔は真摯なものだった。
「今日と明日だけじゃなくてね」
「これからもかい?」
「うん、そうしていいかな」
「だからy紹介したんだよ」
友人もパジャマとガウン姿だ。その姿で彼のベッド、白い天幕のそれの中に胡坐をかきそうして言うのだった。
「その為にな」
「だよね。じゃあ」
「ああ、どんどん会えばいいさ」
彼は微笑んでジュゼッペに話す。
「僕の断りなんていらないからさ」
「それじゃあ」
「どんどん会ってどんどん話をして」
そしてだというのだ。
「仲を親密にさせてくれよ」
「あの人はそれでいいのかな」
「いいと思うぜ、あの感じならな」
チェチーリアは終始笑顔だった。その笑顔を常にジュゼッペに向けていた、それならというのだ。
「だからもうな」
「うん、けれど」
「あれか?資産とかは」
「そういうのは意識したくないけれど」
「どうしてもなんだな」
「そういうのは好きじゃないけれど」
「いやいや、そこはな」
友人は躊躇する感じの顔になるジュゼッペにここでも言う。
「生きる為になんだよ」
「そうなんだ」
「とにかくこれからもどんどん会うといいさ」
友人は笑って軽い感じでジュゼッペに言う。
「あんたの幸せの為にな」
「幸せの為に」
「そうだよ。生きてこそ幸せがあるんだ」
死んではこの世の
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