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とある3年4組の卑怯者
68 無失点(ノーゴール)
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が始まった。そして二人は「ふんっ!」とお互い顔を背けた。何も言えない藤木と笹山だった。
「笹山さんも頑張ってね、僕も応援に行けたら行くよ!」
「そうね、さっきは負けちゃったけど、次は頑張るわ!」
 笹山はそう言って他の女子達と共に体育館に向かった。

 リリィとたまえは体育館に戻ってギャラリーからバレーの試合を観戦していた。
「お〜い、たまちゃん、リリィ〜!」
 まる子がやって来た。
「あ、まるちゃん」
「サッカー見てきたけど、藤木がさあ、凄い活躍してたよ!」
「へえ、私たちも見に行けばよかったわね、たまちゃん」
「う、うん・・・、あ、5組と1組の試合が始まった」
「ってその次の試合アタシ達じゃん、練習始めようよ!」
「そうね!」
 その頃5組は4組同様、1組に苦しめられていた。1セット目を6点しか奪えずに落とした。たまえは練習の間に5組の様子を盗み見していた。
「穂波さん、ボール取って!」
「あ、ごめん・・・」
 たまえは練習に向き直した。

 1組と5組の試合が終わり、次は4組と3組の試合だった。4組は試合用のコートへと移った。
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