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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
歩く一行
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ない。思わずにらみ返す。
さきほどもずいぶんな言いぐさの台詞を言ってきたばかりなのだ。
別に親交を深めたいなどとは思っていないが、初対面の相手にこうも好き勝手にされると腹も立つ。
隣のキリトも同じような心境だと思って視線を移すと、キリトは何故か浮かない表情をしていた。
キリトは苦笑いしながら言う。

「わたしたちがちゃんと後方の警備してるか、気になったのかな」
「そんな訳ないだろ。さっきから1匹たりともこっちに来てないんだから」

アスカとキリトにディアベルから任された役は後方の敵への警戒、そして撃退である。
昨日と同じく、体よくお邪魔虫を除け者にされた感は否めないが、一番後ろにいるほうが気は楽なので、特に文句も言わなかった。が,前述したとおり暇なのだ。
フィールドの雑魚に苦戦するような低レベルのプレイヤーは1人もいないので、出てきた瞬間に前方のアタッカー隊が蹴散らして、後方に控えるアスカやキリトの出番はない。
それに不意打ちを食らう心配もない。

「〈索敵スキル〉・・だっけか?それにも反応が無いんだろう?」
「まあ、今のところはね」

キリトが前だけ向いて答えているが、今のキリトには全方位のモンスターの位置が把握されている。
〈索敵スキル〉。文字通り、モンスターを索敵するスキル。
このスキルを所得していないプレイヤーもある一定範囲のモンスターの位置は表示されるが、持っているとその範囲が大きく広がるだけでなく、隠蔽(ハイディング)状態のモンスターも看破できるようになるので、不意打ちを防ぐことが出来る。
現在、レベル10を超えて、それなりに熟練度が上がってきており、迷宮区なら話は別だが、フィールドで見逃す敵はいないらしい。

「便利だな」
「ソロプレイヤー必須スキルだから、取っておいた方が良いよ」
「そんなのあるのか・・・?」
「一応、だけどね。他にも〈隠蔽スキル〉は取っておくべきかな」

昨日の説明で新たな知識をかなり増やしたと思っていたアスカは少々げんなりする。
思っていた以上に覚える必要のあることが多いのだ。
ようやく、本屋に置いてあったゲーム攻略本があんなにぶ厚い理由が理解できた気がする。
ちなみにアスカは現状、〈細剣スキル〉しか所得していない。
レベルが10になったところで、所得可能スキル数が3になるので、後2つ選ぶことができるが、特に何も取ろうとは思っていなかったのだ。〈細剣スキル〉だけしか所得していなくても戦えるからだ。

「まあ、一応参考にしておく」
「この2つのスキルの熟練度上げるの、滅茶苦茶地味な作業しないといけないから、取るなら覚悟した方が良いよ」

そう言ってキリトは笑っていた。アスカは釣られて笑いそうになるのを我慢して、無表情を通した。




結局キリ
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