プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
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七耀歴1206年、1月20日――――
エレボニア内戦終結から約1年半。
大陸最大の貿易都市クロスベル自治州を東の大国にして宿敵カルバード共和国と領有権争いをしていたエレボニア帝国であったが、約1年半前に起こった内戦にて戦力、国力共に大きく落とす事になった。
それは――――内戦の最中、四大名門の一角、”アルバレア公爵家”の当主が手柄欲しさに唯一貴族連合軍の魔の手から逃れていたエレボニア帝国の皇女――――アルフィン・ライゼ・アルノール皇女を拉致する為にアルフィン皇女が藁にも縋る思いで頼った14年前の”百日戦役”にて突如現れた異世界の大国―――メンフィル帝国によって占領、そしてメンフィル帝国領化した事でメンフィル帝国に帰属した元エレボニア貴族にして、エレボニア皇家とも縁があるユミルの領主――――”シュバルツァー男爵家”に匿われていたアルフィン皇女が匿われている”温泉郷ユミル”を猟兵達に襲撃させた。
この襲撃によってアルフィン皇女は貴族連合軍の関係者によって、貴族連合の”主宰”である”四大名門”の一つ―――”カイエン公爵家”の当主であるカイエン公爵の元へと連れていかれ、更に領民達を守る為に自ら剣を取って猟兵達を撃退しようとしていたシュバルツァー男爵は逃げ遅れた領民達を人質に取られて戦えなくなり、そして猟兵達の発砲を受けて重傷を負った。
重傷を負ったシュバルツァー男爵であったが、幸いにも応急手当が早かった事や急所を外れていた事、また翌日にユミル襲撃の報を知って事情を聞く為にシュバルツァー男爵の跡継ぎであり、メンフィルの次代の女帝、リフィア・イリーナ・マーシルン皇女の親衛隊に所属しているリィン・シュバルツァーやリィンの婚約者達、そして前メンフィル皇帝にして現メンフィル大使であるリウイ・マーシルンと共にユミルを訪問したリウイの側室の一人であり、異世界の宗教の一つ―――アーライナ教の”神格者”であるペテレーネ・セラとリィンの婚約者の一人にしてリィンに力を貸している古神―――”慈悲の大女神”アイドスの治療によって、事なきを得た。
そしてユミルが襲撃された理由を知ったメンフィル帝国はリベール王国の王都、グランセルに存在するエレボニア帝国の大使館を通してエレボニア帝国にユミル襲撃に対する謝罪や賠償を求めたが、貴族連合側はメンフィル帝国の要求に対して一切応えず、その結果メンフィル帝国はエレボニア帝国に宣戦布告し、内戦で混乱しているエレボニア帝国侵略を開始した。
新兵器、”機甲兵”によって正規軍を圧倒していた貴族連合軍であったが”ゼムリア大陸真の覇者”の異名を持つメンフィル帝国軍の前には為す術もなく殲滅され続け、僅か1週間でエレボニアの”五大都市”である”バリアハ
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