第21話 新発足“大"日本帝国海軍 ターン20〜22
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「なるほど。ハワイ攻略の糸口が見えて来たな。伏見総長」
「ええ。ただしハワイ制圧作戦に必要となる
第三世代艦の開発、造船、配備にはしばらく時間がかかるかと」
「わかった。陸海統合軍制改革の進捗は?」
「そうですね。八八艦隊計画の方で正規艦隊に推薦するなら彼女を――」
軍令部でまとめた資料を提出する。
「……右派の過激派と穏健派を、第七艦隊と第八艦隊で分けるか。
伏見総長は平良少将に対してカウンタークーデターを仕掛けるつもりか?」
「自分の従妹を、憂国の為だと言って、
好いてもいない男性に差し出して、子を産んで取り込めと
命令するような男に遠慮が必要ですか?」
この件だけは、ちょっとだけ(#^ω^)ビキビキしてる。
「どういうことだ?」
「平良少将は海軍長官が異国人との間に娘を持っているのが気に入らないそうです。
当初は福原中佐を長官に送り込む予定だったと聞いています。
それに東郷長官のお手付きの女性の中にも愛国獅子団の方がいるのでは?」
「返す言葉がないな」
誤魔化したか。やっぱり目の奥に闇が感じられる。
女性に向けた笑顔が本心なのか作り笑いなのか……。
「確かに褒められた行為ではありませんが、
軍派閥で相争って、余力を以って米英と戦う何て出来ませんよ」
「海軍も陸軍のことは言えないな」
「満州会戦で軍を裏切って中帝国に席を置いていた樋口提督が、
いつの間にか自分部下に責任を擦り付け、のうのうと将官として現役復帰してましたからね」
「その件では伏見総長にも迷惑をかけた」
「厚顔無恥にも正規艦隊の提督に推薦して欲しいと軍令部に言って来ましたからね。
いやはや、腐った権力者同士の繋がりというのは凄いものだと改めて思いましたよ」
「秋山から聞いて驚いたよ。
至急、裏切りの証拠を集めさせて軍法会議で無期懲役の処分とした」
「ありがとうござます」
東郷長官が指示すれば物事が動くのが早い。
秋山総参謀が優秀なのは勿論だが、東郷長官は各部署のキーパーソンに顔が利くからだ。
役職や階級とは別に各部署には影響力を持った女性というのが一人や二人はいる。
そういう女性には付き合っているかは別としても必ずと言って良いほど東郷長官の手が回っている。
東郷毅は女性にデートやセックスの対価を求めない。
だから女性としては、何か機会があれば、東郷長官に必死に役に立って媚を売ろうとする。
職権などを乱用してでも便宜を図りたいという女性層が大勢いるのだ。
「何か他にはあるか?」
「……犯罪捜査局の人員は固まりましたか?」
統合軍制改革の一つに憲兵制度の改革がある。これは東郷長官の肝いりだ。
日本軍の憲
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