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とある3年4組の卑怯者
67 完敗
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ボールが落ちる。が、リリィは飛び込んでレシーブした。しかし、ボールの勢いが強くて当てるだけで精一杯でボールを外に出してしまった。

1組が追い上げた。浦野の強烈なサーブにリリィもとし子も対応できず、次は城ヶ崎のフェイントが法山に掬い上げられ、そのボールを桜木がアタックするふりをして長田のアタックが決まり、同点にされた。さらに今度は牧村のアタックがが前衛3人がブロックして通さず、それが4組のコートに入り、逆転されてしまった。
「ちょっと、しっかりしてよ!!」
 前田が我慢できずに怒鳴った。
「ほら、あんたたちもボーっとしている場合じゃないでしょ!!」
 前田は控えの皆にも声援を促した。
「そうよね・・・。頑張れー!!」
 笹山達も出場中の六人を応援した。1組の猛攻が続く。法山のサーブをみぎわが上手くレシーブできず、後ろのヨリも外に撥ねたボールを拾えず、次は分田、そして平住が決め、次は法山がトスをするふりをしてまさかのツーアタックで桜木がアタックを仕掛けた。11-6と1組が大量リードした。
 次は1組の後衛の浦野が城ヶ崎のスパイクをレシーブしようとして後ろに逸らしてしまい、4組に点が入った。
 次はリリィがアタックを決めて8点目を入れたが、その次はまた1組の猛攻を受けて4点を追加されてしまい、マッチポイントにされてしまった。
「ちょっと!もう後がないじゃないのよ!!」
 前田は怒鳴った。結局元の前田に戻ってしまったと応援している皆は感じてしまった。
 分田がサーブを放つ。しかし、勢いは強烈だったが、弾道が低かったため、ネットの上部に当たってしまい、4組には九死に一生を得た。みぎわがサーブの準備を行った。
(もうサーブミスすらできないわね!!)
 みぎわは追い詰められた気持ちでいた。そしてサーブする。平住がレシーブし、それを長田がレシーブで4組のコートに打ち込んだ。4組側は驚いた。みぎわが慌ててトスで受け止めた。しかし、ボールを後ろへやってしまった。

 1セット目は16-9で1組が先勝した。

「ごめんなさい、あんなみっともないことして」
 みぎわは皆に謝った。
「落ち込まないでよっ、取り返せばいいんだからっ!」
 城ヶ崎がみぎわを励ました。
「ふん、あんたら(たる)んでんのよ!!」
 前田が愚痴を言った。
「前田さん、怒らないって約束したでしょ!?」
 リリィが前田に抗議した。
「うるさいわねえ!こんな負け方じゃ怒らずにいられないでしょう!今度はアタシが出る!」
「でも前田さん、次出番じゃないよ?」
 まる子が出場メンバーが予定と矛盾が生じているので疑った。
「高宮さん、私と代わってよ!」
「え!?」
 前田に要求されて高宮は動揺した。
「ちょっとっ、勝手に決めないでよっ!」
 城ヶ崎が抗議
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