第一章
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も花魁なら白粉を塗るからのう」
「顔がわからん」
何処までも白く塗って素顔がわからないまでに白くするのが花魁だ。それでだった。
顔もわからない。しかもだった。
「花魁はすぐに替わる」
「うむ、まさにすぐにな」
腕を組みだ。医師もその通りだと蘭学者の彼に言う。
「知っておろう。花魁はじゃ」
「瘡毒じゃな」
「それですぐに死ぬ。江戸腫れや労咳にかかることも多い」
花魁は一見華やかだ。しかしだったのだ。
そうした病から離れることがない世界なのだ。酒を多く飲む為それで身体を崩して死ぬことも多い。だからなのだ。
「花魁はすぐに替わるぞ」
「それでは」
「生きておるのか」
このことも懸念されだした。医師の顔が暗くなっている。
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