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大忙し日本軍
第一章
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殺し方は多彩で尚且つ多岐に渡る。さながら明代末期に四川省で虐殺の限りを尽くしたという張献忠である。この人物の虐殺についても実際にそうしたことが行われたのかどうか疑問が多いとされている。
 だが日本軍はそれだけの虐殺を行ったという、独立記念館にはその拷問の様子が蝋人形で再現されているが何故か、である。
 日本の拷問や処刑はなくその国の拷問や処刑を行っている。日本人だというのに実に奇妙なことではある。
 まだある。文化や土地もだ。
「我々の言葉を根絶しようとした!」
 識字率が殆どなかった言葉をそうしたというのだ。
「土地を奪った!」
 千年前のままと言ってよかった土地制度から近代的な土地制度に切り替えた、そして所謂特権階級の農奴だったのを解放し小作人とした。農奴と小作人では全く違う。
 とにかく搾取の限りを尽くしたという。インフラなぞ何も整ってはおらず山には草木はなく石油も石炭も金も銀も宝石もなかった。ついでに言えば土地は痩せ水車もなく碌に灌漑も為されていなかった。衛生設備も当然皆無であった。
 服の染色技術もなく針も作ることができなかった。海からも塩を取れなかった。
 ここから搾取の限りを尽くしたのだ。日本は恐ろしいまでに何かしらの錬金術を使っていたのであろうか。
 優れた建物は全て根絶し素晴らしい歴史を書いた歴史書も文化、技術を書き残した文献も全て焼き払った、しかも焼き払った証拠さえ残さなかった。
 凄まじい話だ、この何もかもを根絶してしまった日本軍について彼等はこう主張する。
「証拠も残さないまでに根絶したんだ!」
「それだけ酷い破壊だったんだ!」
 言うにはユーラシア大陸全土から北米に至るまで影響を及ぼした偉大な文明だったという。歴史は何と五千年、メソポタミア文明に匹敵するだろうか。 
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