第116話 助っ人は順調のようです
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やすいだろう?」
「究極って割にゃ、我ながら貧弱だけどな。」
『究極の十』、"全属性の特性を得る"と言う名前も効果も覚えやすい術式兵装だ。
正確にはこの兵装、全属性の魔法を軽減し、初めに『掌握』した魔法を無制限に使い続けられ、
更にはその総攻撃力以下の攻撃を無効にする。
『絶対魔法』を使える奴が使えばそれこそ無敵だが、千雨が取り込んだのは『魔法の矢』。
それも極々弱い、初等部並の威力。それが脅威になる理由が、あの黒い影の下。
ヒ―――
「いくらあんたでも、油断出来ねぇだろ?」
ドドドドドドドドドッ!!
目の前にいたアリカは元より、その場の全員が動いた事を知覚する前に、全属性付き9連撃が
俺にヒットした。
ネギが文字通り光になりかけた光の"術式兵装"を他属性で覆ったのが、『究極の十』だ。
それでも尚流出を食い止め切る事は出来ないし、少しでも制御をミスれば内側から爆発四散
してしまう。本来なら管理者しか使えないのだからリスクはあって然るべきなのだ。
が、ネギの話を聞いた後にその危険を冒して自らがつかうとは。
「お前らしくないな、千雨。」
「らしくねぇのは分かってるけど、仕方ねぇんだ。こればっかりは自分の勝手だからな。」
「ほう?」
珍しく前向き?な事を言う千雨だが、こちらはそのせいで微妙な戦況だ。
効果を上乗せした『ホーリーソング』は被弾と同時に消滅し、追加に発動しようとしていた
『アシッドレイン』もキャンセルされてしまった。
余裕だった戦況は所々で拮抗し出している。アリカも来ているが、さてどうするか―――
「愁磨先生、私、あんたの事好きだったんだ。」
「……………………ふぇ?」
「あらあらあらぁ〜?」
・・・・どうしよう。急な告白に固まってしまった。ノワールは監視よりもこっちに興味津々
だし、いや、ノワールだけじゃねーし!皆こっち見てるし!
「あ、や、確かに嫌いじゃないけど、尊敬してるって意味。」
「なーによその良くある煮え切らない感じ。つまらないわねぇ。」
「人の色恋をつまるつまらないで見るんじゃありません。」
ふぅと溜息をつくと、また明日菜の方に向き直る。それに合わせ、思い出した様に戦いが
再開された。
「コホン。そんな、私が尊敬したあんたが、バカみてーな事してんだ。止めたいってなったら、
自分が頑張るしかないと思うんだが?」
「まぁその積極性は買うがな。どれだけチート使おうが俺には勝てんぞ。」
「それはどうだろうな、それ以上武装を増やせなきゃワンチャンあると思うけどな!!」
ボッ!!
瞬間、先程の倍の攻撃が一瞬
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