第七章 C.D.の計略
戦いと欲望の質と決着
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するとどうか。
歪んだ空間は修復され、オーズバニッシュとトーチバニッシュは見事に相殺され無効となったではないか。
「バカな・・・そのような手段に出てくるとは貴様バカか!!!」
「言っただろう!!バカの相手は覚悟がいるってなァ!!」
叫ぶトーチに、屑ヤミーをこの場から逃がさないよう戦うアンクからの声が届く。
「くそ。だがなァ!!!」
ガチリと出現するパンサーコアメダル。
すでに跳躍し、スキャニングチャージまで済ませたオーズは、後はトーチに向かってタトバキックをぶち当てるだけだ。
だがトーチには自信があった。
自分の力はすでにこいつを超えている。
昨日の戦いを見て確信した。
そして今の攻防をとってみても、結局力では俺には及びもつかない。
トーチもまた跳躍し、オーズのタトバキックに対抗する。
統治、という名のくせに、支配を望むこの男は、さらに蹂躙すらをも選択した。
完膚までになくたたき潰し、完全に俺はこいつの上に立ち、支配し、君臨するのだ!!!
「セイヤァアアッ!!」
「オォオアッッ!!!」
空中でぶつかり合う、タトバキックとトーチキック。
赤黄緑の三色と、黄緑黒の三色が真正面から衝突した。
その発光はエネルギーとなり、周囲に爪跡を残してコンクリートを抉り飛ばす。
拮抗する両者の力。
だが、トーチについに、狼狽の様子が現れ始めた。
「ば、バカな・・・・何故だ!!何故拮抗する!!何故対抗できる!?俺は貴様の、貴様の何倍もの力をすでに得ているというのに!!!」
キックを緩めず。
しかし、叫ぶトーチは明らかに狼狽えている。
と、そこでパキィ!!と何かが割れた音がした。
トーチからだ。
トーチの頭部に当たるカイゼルの角にヒビが入り、左の角が折れてしまったのだ――――!!
「ば・・かなぁああ!!?」
「ハッ!!まさかお前、一度手にしたセルメダルは永遠に残るとか思ってんじゃねぇだろうなァ?」
「なに!?」
「オレ達にとってセルメダルは食事だ。聞くけどな、一度飯食ったら人間はそのまま腹はすかねぇのか?」
「な・・・んだと・・・・!?」
「昨日のあの瞬間のてめえなら、間違いなく俺たちを殺せた。だがな、一晩たって、しかもここでバカの相手に全力を出していきゃあせっかく溜めたセルメダルもなくなるに決まってんだろ!!」
「・・・・・!!!!」
トーチは、その自身の欲望を叶えるために全力だった。
だが、それはその欲望を果たした後を考えぬ「無謀」と言える行いだった。
対してオーズは、この戦闘で一切の無駄をしていない。
ストレート
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