最終章:夢を追い続けて
第62話「集合」
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「組織として集まったというよりは、情報などを持ち寄っただけだからね」
「そう言う事だ。……充分な情報は揃っている。これ以上を望んだ所で、あいつらには筒抜けだろう」
そう。IS学園に集まったのは、組織としてよりも、情報を一か所に集めるため。
桜たちを捜索する必要はない。なぜなら、もう場所は判明しているのだから。
「まず、あの二人が拠点としている場所は、ここよ。見た目はそこまで変わっていないけど、実際は要塞と化しているわ」
楯無が示したのは、地図に載っていない無人島。
衛星から撮った写真を使ってその島がわかるようにしていた。
「アメリカ、ドイツ、イギリス…他の捜索した国も万場一致でこの島に基地があると言っていた。もちろん、私の勘としてもここだと分かっている」
「……さすが…」
「数年もあればここまでできるさ」
数年の間に、桜たちの居場所自体は完全にわかっていた。
しかし、それでも各国が協力しなければ突破できないような罠が張り巡らされていたのだ。
「機械類の操作は全て近づくと無効化される。おそらく、向こうから操作してくる事もできるだろう。衛星から写真を撮る事は許してくれたが、それ以上は……って事だね」
「ヘリでも、船でも、潜水艦でも、近づいたら操作不能に陥る。その後は向こうが誘導したのか、戻されてしまうと言う事だ」
近付く事すらままならない。
それほどまで、桜たちの基地は攻められない状態だった。
「じゃあ、どうすれば……」
「原点回帰とでも言おうか。……アナログだ」
「……冬姉、それってまさか……」
機械類がダメならば、それを使わなければいい。
つまりは……。
「……手漕ぎで近づくと?」
「その通り」
まさかとは思いつつ尋ねた秋十の言葉に、千冬は肯定の意を返した。
「えっと……」
「……まぁ、困惑するのも分かる。だが、限界まで船で近づいてそれで近づくのが確実だ」
「……確かに」
しかし、それだと一遍に乗り込める人員が限られる。
「止めるにしても、説得するにしても、乗り込む際には制圧する必要がある。やから、まずは相手方の戦力とこちら側の戦力を把握する必要があるんやけど……」
「それならこっちで調べておいた資料があるわ。……と言っても、把握できている訳ではないけど……」
ちゃっかり面子に混ざっているはやての言葉に、楯無が答える。
「……まず、桜さんと束さんは確定で、それに加えて……」
「私達の両親……つまり、元亡国企業穏便派総帥を筆頭にした面子…」
「そして、ジェイルと彼について行った娘たちだね」
秋十、マ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ