暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第62話「集合」
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ないぞ?

 …まぁ、まだハンデありきだけどな。

「(そう来たか。なら……)」

「っ!?……やるようになったなぁ」

 そろそろ分かりやすく顔が引きつるようになった。
 ……さて、俺の経験からすれば、もうはやての勝ち筋は……。

「……参りました」

「……ふぅ……」

 ―――ない。





「……見てて、どうだった?」

「頭がグワングワンしてきたぜ…」

 シャルとヴィータが見ていた感想を言っている中、俺はようやく勝てた余韻に浸っていた。

「……ようやく、ハンデありで勝てたか…」

「いやぁ、ここまでやるようになったとはなぁ」

 何度も言っているが、これでもハンデありだ。
 当然、本来のはやてはこんなものじゃない。

「別に私を完全に打ち負かす必要はないねん。……これだけできるようになれば、あの天才二人に完封される事はないやろ」

「後は別のアプローチ次第……か」

 状況判断や、読み合いにおいてこれ以上はあまり見込めないだろう。
 元より、凡才以下の俺だとあまり伸びしろが良くない。
 ここからは…物理的な強さで勝負するしかないだろうな。

「よし、ほなここまでにしとこか。そんで、ヴィータはどないやった?」

「あー、そうだなぁ。博士んところの奴と一緒にやってたんだが……何人で行ってもなのはに勝てねぇ……」

「ゲームで本気出しすぎな気がするよ……」

 ヴィータはブレイブデュエルのテスターとしてよくプレイしている。
 普通にプレイヤーとしても強豪として有名だが……その上を行くのがなのはだ。
 初見惨敗、シャルから話を聞いて対策を立てても惨敗。
 友人を集めて複数で掛かっても惨敗と、なのはには負け続けているらしい。
 なのはの友人とは中々拮抗した戦いができるらしいが……。

「御神流、ゲーム内でも猛威を振るうのか」

「加えて、なのはは空を飛ぶのが好きみたいだね。この前、私と遊ぶついでに会社に来てくれた時、ISも認めてくれたからね」

「その結果が現チャンピオンか……」

 ブレイブデュエルには大会がある。人気が出てから開催するようになったようだ。
 それで、なのははあっさりと優勝してしまった。
 …恭也さんとかもブレイブデュエルはプレイした事があるが、その時は俺との特訓で参加していなかった。もし参加していれば勝敗が判らなかったかもな。
 あ、ちなみに俺もプレイ自体はしたことあるぞ?
 これでも一社員だからな。テストプレイもしたことがある。
 体感としては……やっぱり画期的なゲームだな。滅茶苦茶楽しい。

「接近したら刀みたいな奴に斬られるし、離れたら砲撃バカスカ撃ってくるしよー…どうすりゃいいんだよあれ」

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