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シークレットガーデン〜小さな箱庭〜
立食パーティー編-1-
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「パーティーは今日の夜からなんですよね?」
「ええ。まだ時間があるので、ご支度には十分間に合うと……ああっ!」

 またもハッとした表情をしてムラクモは大きな声をあげた。

「今度はどうしたんです?」

 ムラクモはワンピースの腰辺りにあるポケットの中に手をつっこみもぞもぞと何かを探しているような動作をしている。何を探しているのだろう……としばらく見つめていると、「ありましたっ」と嬉しそうな満開の笑みを零した。すぐに恥ずかしくなって顔を俯せてしまった。

「パーティーの案内状です」

 丁寧に折りたたまれた紙をルシアに差し出した。そこには今回のパーティー開催日時や説明や色々のな事が書いてあり、一番気になったのは。

「ドレスコードで来ることが絶対条件!?」

 天下の大企業ドルファフィーリング主催のパーティーなのだ、招待される客の殆どは有名な貴族様か何処かの国の王族ばかり、そんなパーティーに参加するのだから必要最低限のドレスコードくらいは当たり前の礼儀というもの。と、そんな感じな事が紙には書いてあった。

 だが旅人であるルシア達にそんなドレスコードで着るようなきちっとした衣装など持っているはずがない。とゆうよりも、ド田舎出身の芋少年少女達はドレスコードと言う言葉の意味すらよく分かっていなかった。
ただ何となく今の寝巻姿で寝ぐせでボサボサの髪ではパーティーに参加させてもらえないことだけは分かった、ような気がする。

「ど、どうしよう……きちんとした服なんてもってないよ……」

 誰に助けを求めているわけではないがルシアjはシレーナとランファの顔を交互に見て懇願するように呟いた。だが二人もそんなもの持っているわけがない。仲間なのだから。
それに貧乏人のルシア達にドレスなどレンタルショップなどから借りてくるお金もない。その日泊る宿代くらいでやっとな軍資金しかもっていない。

「んー」

 三人で輪になって考え込む。腕を組み首を傾げ頭を左右に動かしながら考え込む。ポツポツポツ……チンッ!

「思いついた!」

 大きな声をあげたのはランファだ。

「リアさんから借りて来るってのはどう? あんな大きなお家に住んでるんだから、ドレスとかタキシードの一つや二つ持ってるんじゃないっ!?」

 それは盲点だった。確かにあんな大豪邸に住んでいるのなら持っていても可笑しくはない。一人暮らしならば普通は男性用か女性用のどちらかしか持っていないものだが、男性の恰好も女性の恰好もするリアならばどちらも持っているかもしれない。もしかすると、様々サイズを持っていてくれるかもしれない。

 僅かな期待をしルシア達は急いで身支度を整えリアの家へと急いだ。
ムラクモは夜、パーティーに向かう際に改めてお迎えに上がります
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