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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
二人は出会い、そして◆強くなりたい、彼を守るために
第二十一話 隣で生きたい
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視したビルドで、更に技の出が速い短剣装備の速度型ダメージディーラーである。他のパーティーは皆セオリー通り、タンク役と攻撃役を備えた筋力型のビルドだ。速度型のプレイヤーの基本が回避して攻撃なのに対し、筋力型のプレイヤーの基本は防御してして攻撃である。筋力型はどうしてもダメージを喰らうし、その分回復する時間が必ず必要になるが、速度型は大きなダメージを喰らうまで回復の必要がないのだ。シリカが独りでどんどんダメージを与えていくというのに、他の筋力型のプレイヤーはあまりダメージを与えられない。ダメージを与えられないということは経験値やコルの分配分が少なくなるということで、彼らの気力は目に見えて落ちていった。既に戦闘を放棄したプレイヤーもいる。
……結局、シリカはあっさりと初めてのボス戦でLAを取ることに成功してしまった。


「LAボーナスってすごいんですねぇ。一体敵を倒しただけなのに二つもレベルが上がりましたよ。」
「あはは、本来ならそんなことはないんだけど、今回は与えたダメージのほとんど半分がシリカの攻撃だったからねえ。LAボーナス以前の問題で、もともとあのボスの経験値は半分シリカのものだったんだよ。それに更にLAボーナスが加算されたから、そんなに多くの経験値がもらえたってところかな。」
「なるほど……。って、そういえばわたしが攻撃してる間他の方たちはなにやってたんですか?その言い方だとまるでほとんどわたしがボスを攻撃してたみたいじゃないですか。」
「他のプレイヤーは敏捷性があんまり高くなかったから、割に合わないっていってあんまり乗り気じゃなかったみたいでさ。気合入ってたのシリカだけだったから、他のプレイヤーよりかなりいい活躍してたよ。まあ、なにはともあれ、レベルアップおめでとう。もうすぐ追いつかれちゃいそうだなあ。」
「すぐに追いついてみせます!あ、そうだ。LAボーナスで素材がドロップしてましたよ。」
「どれどれ……?あ、これならシリカの短剣を強化できるんじゃないかな。五段階目は特殊な素材が必要だったでしょ?」
「そうでしたね。どうします?このままリズさんのところまで行きますか?」
「そうしよっか。武器のメンテしてもらわなきゃいけないしね。ボス戦だと意外と耐久値消耗してたりするから。」

リズはいつも通り彼らを歓迎してくれた。ピナもリズにかわいがられることに慣れてきたようだ。





二十二日目。

「クエストボスですか?」
「そう、今回のは手強いと思うよ。今はみんなフロアボスの方につきっきりになってるから受ける人がいないってだけで、いつもだったら二つか三つのギルドが参加するようなクエストのはずだからね。」
情報によれば、今回のクエストボスは敏捷と攻撃が高く、防御とHPが低いタイプのものだ。回避しにくいため、マルバ
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