第十話〜模擬戦〜
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そうとするが、ライの動きの方が早かった。
ライ(獲った。)
そう思いながら右手の剣を振るう。刀身が細くなっている分その斬撃は早く鋭い。しかしライの予測は外れ甲高い音が響く。
ライ(鞘!)
ライの攻撃はシグナムが左手に持っていた鞘で止められていた。
シグナム「中々の攻撃だが、まだ足りん!」
ライ「!」
そう言い刀身を戻したレヴァンティンを振るう。それを両腕の剣で受けようとするが右腕の剣は鞘で器用に抑えられていたため、左腕の剣一本で受け止める。
不利と感じすぐさま後退するライ。デバイスを見ると剣に入っている罅が深くなっていた。
シグナム「その損傷ではもって後一撃か。」
ライ(なんとか対応はして見せているけど…そろそろ体がもたない。さっきの一撃がかなり効いている。制限時間は残り半分。タイムアップは…見込めないな。)
そんなことを考えながらライは右手の剣を逆手に持ち替え、左半身をシグナムの方に向けて半身になる。
シグナム「先ほどの手は通じんぞ?」
ライ「百も承知です。それにそれはこちらも同じです。」
暗に「紫電一閃はもう効かない」と言う。
シグナム(まだ何かあるのか。本当にコイツは面白い。)
お互いに最後の一撃に入ろうと構える。そして先に動いたのはシグナムであった。
シグナム「飛龍―」
レヴァンティン「エクスプロージョン」
シグナム「一閃!!」
先ほどの連結刃になりその刃がライに高速で迫る。
ライは攻撃が放たれた瞬間前に踏み出す。
シグナム「無駄だ!」
ライの腹部を狙うシグナム。しかしここでライが予想を上回る行動に出た。
右に持った剣を振り上げ、切っ先を下に向け振り下ろす。振り下ろした先はレヴァンティンの連結刃の刃と刃の隙間。そのまま剣は地面に刺さり一時的にレヴァンティンが縫い止められる。
シグナム「そんな小細工でっ!」
ライ「だが一瞬は稼げた。アクセル」
動揺したシグナムの懐にもう一度飛び込むライ。そのままシグナムの踏み込んだ足を払い体制を崩し、剣を振り抜こうとする。
シグナム「くっ!」
咄嗟に左手の鞘を掬い上げるように振るう。なんとかそれが間に合い倒れそうになりながらもライのデバイスを弾く。その際にこれまでの罅が原因でとうとう刀身が砕ける。
シグナム(勝った。)
丸腰になったライを見てそう思うシグナムであったが、そう思った瞬間彼女の意識は刈り取られた。
模擬戦を観戦していた一同は全員言葉をなくしていた。
全員の視線の先には気絶して倒れているシグナム、そして怪我をして息が上がっているが確かに立っているライの姿が空中のディスプレイに映し出されてい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ