第七章 C.D.の計略
トーチのメダルとヤミーと思惑
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のは、あのトーチって野郎がオレ達のコアメダルを狙う敵だってことだ」
そういって、話を切り上げるアンク。
これ以上の情報はない。再び相まみえるしか、ないのである。
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「フゥ・・・何とか安定してきはしたが」
ザラリと波打つメダルの脚。
それを見て引いたトーチは、工場の一角に身を潜めていた。
いまだに可動を続ける、現役の工場だ。
そこの巨大な機械による電磁波一つ一つは弱いが、こう一か所に固まるとまた違う。
その電磁波の様々な荒波が、カンドロイドの捜索の目からトーチが逃れられている要因である。
(とはいえ、人の目があるのもまた事実。この身体も、本当に安定しているのかどうかわからん)
それがトーチの不安事項だった。
ここは死角であることと、人が踏み込むと決して安全とは言えない箇所であるために見つかる可能性はほぼない。
だが、ここから出れば従業員やカンドロイドに見つかるだろうし、あの時現れた面倒な人間ども(ライドベンダー隊)に見つかっても厄介だ。
つまるところ、トーチは自ら檻の中にいるのと同義である状態なのである。
(俺は、総てを支配せねばならない。そのためには、オーズのコアメダルがどうあっても必要だ。そのすべてを手に入れ、俺はこの世界を支配するのだ・・・・そのためには)
「・・・・セルメダルも必要、か」
キィン・・・・コロコロコロ
手の平から零れ落ちたセルメダル。
コンクリートの地面を転がり、そのまま通路まで躍り出た。
そこからさらに不自然な動きのまま角を曲がり、転がり続けてスーツの男の足元で止まった。
そして、その男のくるぶしから本人の気づかぬままに体内に入り込んでしまった。
程なくして男は工場から車で出ていき、本社のある都市部へと向かった。
セルメダルからそれを感じ取り、落ち着いて待つのだと自分を窘めながら、トーチは待った。
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「ッ!!おい映司!!」
「何だアンク?」
「ヤミーだ!!出たぞ!!!」
クスクシエで、トーチを捜索しているライドベンダー隊の連絡を待っていた映司たち。
すると、アンクが何かを感じ取り叫んだ。
ヤミーの出現である。
無論、人間でもコアメダルを投入すればヤミーは作り出せる。
だが、今この状況、このタイミングを見れば何者によるヤミーかは明らかだ。
「出たな!!」
「あいつ、セルを集めるつもりだ。生ま
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