第七章 C.D.の計略
トーチのメダルとヤミーと思惑
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いないのか?」
「えっと・・・確かあいつは・・・・・」
頭を悩ませる一同だが、後藤の質問に映司が記憶を反芻する。
確か、トーチは自己紹介の時に何と言っていたか。
『なるほど。貴様がオーズか』
『全てのコアメダルを総べるもの・・・・・』
『なるほど、確かにその力には納得だ。だがしかし』
『総べるのは俺だ』
「あいつ、コアメダルが欲しいのかな・・・・」
「何だと?」
「オーズがコアメダルを使えるってことが気に食わないみたいで。総べるのは俺だって言ってましたよ」
「ということは、新コアメダルを?」
「は。あんなん何の力にもなりゃしねぇだろうよ」
「どういうことだ?」
メダルから誕生した以上、コアメダルを欲するものだろう。
だがそのメダルから誕生したグリードであるアンクが、それはないとはっきりと言ってきた。
その発言に、映司も何かしら思うところがあるのか頷いて賛同する。
「俺もそう思います。あのコアメダル、あの装置なしじゃただのメダルですから」
「そう・・・ですね。確かにそうなります」
映司たちの話を聞いて、報告書を読んで判断する里中。
あのコアメダルは、本当の本当にエネルギーを活用するだけを目的としたコアメダルだ。
自我の生まれる隙間などないはずだし、あれを取り込んだところで肝心のコア・バンクがなければただのメダルである。
「あれを読み込むことは、オーズドライバーでも不可能です。それこそ、新しいベルトを開発するほかにありません」
「じゃあ、ますますなんであんな怪物が生まれたんですか?」
「ンなことこっちが聞きたいくらいだ」
「ともかく、あいつはそんなベルトを作るなんてことをするやつとは思えない。そうなると、狙われるのは」
チャリン――――
「こいつってことかァ」
自らのクジャクメダルを放りキャッチし、光に透かして見るアンク。
やはり古代に作られ、錬金術師たちの禁断の術が収められたこのコアメダルのほうが、彼らにとってはおいしいものなのだろうか。
流石、一度は自我を得て世界を引っ掻き回し、800年物の欲望を蓄えたメダルである。
グリードであることはともかくとして、エネルギーのその欲望の誘惑性を知るアンクと映司はその気持ちが少しは理解できた。
だが、だからと言ってあんな奴に渡してやる義理も何もありはしない。
「誕生の経緯はポセイドンと同じようなものでしょうか?」
「そうですね。そういう意味では「仮面ライダー」というのもまだわかります」
「だが、コアメダルの怪物ならばグリードでもあるのではないか?」
「そこんとこの名前なんざどーでもいーだろ。問題な
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