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とある3年4組の卑怯者
66 開会
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担った。横須がボールを蹴って近くにいる半田にパスした。半田がボールを受け取り、ドリブルする。花輪と長山がボールを奪いに来たので、半田は堀内にパスしようとボールを蹴り上げた。永沢らディフェンダーが守りを固めようとし、永沢、山根が堀内の前に立ち塞がった。
「若林君、西村君!他の選手もマークするんだ!」
 ケン太に言われて若林が半田を、たかしが赤坂をマークした。ミッドフィルダーの横須までもが陣地に来た。
「堀内君!パスだ!」
「うるせえ!!」
 藤木はなぜ味方の呼びかけに対して堀内が「うるせえ!!」などと言ったのか理解できなかった。堀内はやや強引に永沢と山根をを突き破ってシュートしようとした。
(ここでシュートだと!?)
 堀内がゴールへ向かってシュートした。藤木は必死で飛び出し、ボールに飛びついた。ボールは永沢のすねに掠ったこともあってか、威力はわずかながら弱くなっており、藤木は受け止める事ができた。藤木が関口の方へスローイングした。関口がヘディングをし、さらに空中に浮かんだボールを胸トラップした。中島に回そうとするが、朝倉にインターセプトされ、朝倉はドリブルで赤坂に渡そうとしたが、堀内が無理にそのパスを奪って赤坂に体当たりし、ゴールを狙おうとした。
(また、来る・・・!!)
 藤木は構えた。しかし、花輪のスライディングタックルでボールを奪い返し、とくぞうがボールを受け取った。
「堀内、邪魔すんなよ!!」
「うるせえ!!」
 赤坂に文句言われて堀内は案の定おなじみの言葉で言い返した。藤木は堀内はチームプレイより、自分が得点することを優先しているように見えた。とくぞうがケン太にロングパスをした。ラインぎりぎりだが、ケン太はそれを見事に捉え、右足で思い切りセンタリングシュートを行った。2組のディフェンダーたちは守りに入ろうとするもケン太のシュートに対応できず、その強烈なシュートはキーパー・熱田の手を弾いてゴールインした。
「ヘタクソ!!お前死んでいいぞ!!」
 堀内は熱田に罵声を浴びせた。
(なんて奴だ・・・!たかが点を許しただけでそんなこと言うなんて・・・!!)
 藤木は堀内の思いやりのない言動に軽蔑した。4組のキックオフとなり、ケン太がボールを蹴った。それを中島に渡す。中島の前に竹村が立ちはだかった。
「長谷川をマークしろ!!」
 熱田が太田と瀬戸にケン太のマーク呼び掛けた。その時、ミッドフィルダーの花輪と長山までもが前に出ていた。
「中島君、こっちにパスだ!!」
 長山が中島に呼び掛けた。中島が長山にパスした。しかし、堀内が強引に長山からボールを奪い取ろうとして長山にタックルし、交錯した。結果堀内の行為は長山の足を蹴ったことでファウルとなり、4組に直接フリーキックが与えられた。
「長山君、君が蹴っていいよ」
「うん、
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