暁 〜小説投稿サイト〜
ヘタリア大帝国
85部分:TURN8 レーティア=アドルフその九
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

TURN8 レーティア=アドルフその九

「その我々に今頼りになる同盟国が生まれたのだ」
「そうだ」
 ここでだ。宇垣が笑みになった。
「それこそがだ」
「我々と同じファンシズムの国であり古くからの盟友であり栄光のローマ帝国の後継者であるイタリン共和王国だ」
 まずはこの国だった。そして。
「東洋の不敗の国、長い歴史を誇る神秘の国日本帝国、この二国が我々と手を結んでくれた」
「なっ、何!?」
「まさか」
「イタリンと日本がか」
「ドクツと手を結んだというのか!?」
 これにはだ。日本とイタリンの者達以外の全ての国の者達が驚いた。そしてだ。
 彼等は口々にだ。こう言うのだった。
「寝耳に水だ」
「何時の間にそんな話を進めていたのだ」
「まさか。ドクツに同盟国ができるとは」
「信じられん」
「こんなことがあるとは」
 しかしだ。これは確かだった。レーティアは言うのだった。
「今我々ははじめる!彼等と共に!」
 そのだ。イタリン、日本と共にだというのだ。
「世界の新秩序を築くことを!そしてゲルマン民族の生存圏の確立を!」
 そしてだった。
「世界の盟主となることを!今はじめる!」
「ジークハイル!ジークハイル!」
「レーティア=アドルフ総統万歳!」
「ドクツ第三帝国に栄光あれ!」
 ドクツの国民達は割れんばかりの拍手と歓声で小さな身体に大きい身振り手振りを入れて演説をするレーティアに応えた。レーティアは演説の天才でもあったのだ。
 その演説を聞いてだ。宇垣は唸る様に言った。
「見事だ。帝の次に」
「まずは帝ですか」
「外相にとっては」
「当然だ。わしは帝国臣民だ」
 だからだとだ。宇垣は周りに答える。
「だからこそだ」
「帝ですか」
「帝は代々素晴らしい方々だ」
 確信を以てだ。宇垣は断言した。
「確かにあのレーティア総統も素晴らしい方だがな」
「だが、ですよね」
「帝の次には」
「そうだ。あの総統は素晴らしい方だ」
 うっとりとさえしてだ。宇垣は言う。
「必ずや雄飛されるだろう」
「このドクツと共に」
「そうなられますか」
「日本帝国はドクツと共に生きるのだ」
 宇垣はこうも言った。
「では。今回の同盟締結は成功に終わったとだ」
「はい、帝にですね」
「お伝えしましょう」
「そうしてくれ。ではわしはだ」
「はい、ドクツからイタリンに」
「そしてガメリカにですね」
 外交官達は宇垣に問うた。彼の仕事はドクツでだけではなかったのだ。
 それでだ宇垣は真剣な顔に戻ってだ。静かに言った。
「ドクツとの同盟でアメリカも我が国をより意識するようになる筈だ」
「孤立している今よりは」
「そうなることは間違いありませんね」
「これで戦争が避けられるなら御の
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ