序章・始まりのまえのお話(一部改正)
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「ギラファ!覚悟しろ!」
「ぐぅ!」
まずい、このままだと負けてしまう・・・!
私は必死に打開策を考えた。
目の前にいる人間たちは魔王討伐に向かってきた勇者一行、私はこの者たちの排除のために魔王様から命令を受け戦闘をしている。
しかし不味いことになった。
私が初めてあったときは森の奥深く、魔王さまのためにダークジュエルと呼ばれる魔力を増大させる貴重なものを集めていたときに偶然居合わせた。
そのときはまだ勇者に魔法使い、格闘家のたった三人でレベルも全然低かった。
しかし今では魔法使いは上級職の『賢者』になり格闘家は『武道家』に、回復担当の上級職『神官』にパーティーの守護神『パラディン』、盗賊の上位版の『アサシン』に自然との調和が得意『レンジャー』、そして魔物たちを手懐けることができる珍しい職業『魔物使い』まで仲間を増やしていき、八人だが魔王軍の幹部に匹敵する力を得ていってきた。
そして今、私は絶体絶命の危機に陥っていた。
「これで終わりだぁ!!」
「っ!しまっ・・・!」
勇者の光の一撃に遅れてしまった私はそのまま正面から攻撃をくらい、吹き飛ばされる。
激しく地面に打ち付けられると同時に視界が激しく動き、止まったときにはもう動くことができなかった。
私は二度も負けてしまった。
初めて負けたときは魔王様との戦闘だったか。
故郷も仲間も持たない私を軍に入れようと相談してきた。
私は魔王という噂でしかしらない実力を実際に感じたいがために決闘を申し込んでみた。
結果は惨敗、私が負けたら入るという条件つきだったため逆らえずに加入してしまった。
だがもともと悪のイメージが強いダークエルフの性(さが)なのか、魔王様の強大な魔力にひかれ私はそのまま忠誠を誓いすぐに幹部になった。
魔王様のためならなんでもする。私はただ魔王様の命令だけを聞き、魔王様のために動いてきた。
しかし勇者に敗れた今となってはただの屍、魔王様の期待を裏切ってしまった私にはもうなにもすることができない。
・・・突如からだが浮き始める。私の力ではない。なぜだ。
浮いている途中偶然勇者たちの顔が見えたがあいつらたちもなにが起こっているのかがわからない顔だった。
上を向くと強い光が私を照らしており、私の体もその光に向かっていった。
そしてある確信が打てた。
私は・・・もう死ぬのだなと・・・・・
魔王様の期待に答えれなかったという悔いをのこしたまま、私は眼を閉じた。
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