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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第646話】
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? にゃん次郎は一夏預かりだろ? まあ俺の部屋によく来るけど」

「ヤキモチ妬かないといいけど……」


 まあ可能性はなきにしもあらずといった所だろう――と。


「ヒルトー。 織斑先生連れてきたよー」

「ヒルト、ソフィーから犬を連れて帰りたいと聞いたのだが、どういう事だ?」


 ソフィーが織斑先生を呼んで戻ってきた。

 腕組みしたまま険しい表情の織斑先生。

 確かにいきなり犬を連れて帰りたいと言われれば、そんな表情になっても仕方がないとも言えるのだが――と。


「わふっ♪ ハッハッハッ♪」

「む?」


 織斑先生の声を聞いたいぬきちが嬉しそうに近付いていく――尻尾を振り、期待に満ちた瞳で見つめていた。


「お前は昨日の……」

「わんっわんっ!」

「え? 織斑先生、いぬきち知ってるんですか?」

「あ、いや……。 昨日人懐っこくきたビーグル犬と会ってな。 ……そうか」


 何か思うところがあったのか織斑先生は屈むと優しくいぬきちの頭を撫でた。

 気持ち良さそうに目を細めていると不意にお腹の音が鳴った。


「……くぅん」

「む? お腹空いたのか? ……少し待ってろ、有坂、更識、ヴォルナートの三人はいぬきちの面倒を頼む。 私は近くでペットフードを買ってくる」


 言ってから足早に近くの店舗に向かった織斑先生。

 ちょこんと座り、尻尾を振るいぬきちを三人は眺めながら織斑先生を待つのだった。

 日は黄昏、夕陽が傷付いた京都の街並みを赤く染め上げる中をウィステリア・ミストは歩いていた。

 白銀の髪も夕焼けで赤く染まっている――角度によっては鮮血を浴びたようにも見えるかもしれない。

 無論ウィステリア・ミスト自身の手は血に染まっている――人は何時の時代も、常に愚かな選択をしてきている。

 ウィステリア・ミスト自身もその方法しか取れなかった――そうしなければもっと悲惨な事になっていたのは明白だった。

 だが未来は不確定なもの、一石を投じて生じた波紋は規則正しく拡げるも、何かが起きればその未来はまた変わる――。

 シルバーからの報告にあったエネルギー波長は何れにも当てはまらない物だった。

 ウィステリア自身が投じた一石がもたらした結果なのかはわからない。

 だけど、漆黒の宇宙――太陽系の外から感知したエネルギー波長。

 ウィステリア自身何かが近付いていくる――そんな悪い予感が過る。


『……トゥルース』

『はい、どうしましたか?』

『場合によっては君の機能の開放も視野に入れなければならない。 多大な負荷をかけるかもしれないが――』

『大丈夫ですよマスター。 ……融合
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